初心者に!登山に必要な服装と持ち物リスト!ダウンロードできるチェックリスト付き!!

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登山に行く計画があるけど、日常とは異なる環境下での活動なので、どの様な服装や持ち物が必要かが解らずお困りの人もいると思います。

登山をする際の持ち物は、不要な物は除き、必要最小限の物だけに絞るのが賢明です。

ですが、反面、ほとんど使わないかもしれませんが、万が一遭難しても生き延びれるだけの備えも持って行く必要があります。

今回は、登山初心者に向けた、無雪期に登山をする際の服装と持ち物に関する話です。

どんな登山でも必ず持って行くべき基本となる持ち物から、テント泊登山をする際に追加する持ち物まで、登山形態別に、どの様な仕様・機能・性能・数量が必要かをお話しいたします。

服装と持ち物チェックリスト

PDF形式とエクセル形式のチェックリストを添付いたしますので、ダウンロードしてご活用下さい。

登山の服装と持ち物チェックリスト【PDFファイル形式】

登山の服装と持ち物チェックリスト【エクセルファイル形式】

 

日帰り登山、または山小屋泊登山の際の服装と必ず持って行くべき持ち物

先ず、必ず持って行くべき持ち物を挙げます。

日帰り登山であろうが山小屋泊登山であろうが、必ず持って行くべき持ち物の顔ぶれは全く同じです。

違いは、日帰り登山の際には「使わずに済むこともある物」に属する「25.ヘッドライト(と予備電池)」と「33.現金」が、山小屋泊登山の際には「必ず使う物」に変わることです。

次の、「基本となる服装と持ち物(必ず使う物)」だけでなく、「予定外の事態に備えて必ず持って行くべき物(使わずに済むこともある物)」も含めた合計33のアイテムを、全て必ず持って行きます。

基本となる服装と持ち物(必ず使う物)

下線が引かれたアイテム名をクリックすると詳しい説明を読むことができます。

  • 1.肌着(上下)
     必ず吸汗速乾性の物を。ポリエステル製やメリノウール製がおすすめ、綿製は厳禁。
  • 2.長袖シャツ(行動着)
     必ず速乾性の物を。肌着が長袖ならば半袖シャツでも可。襟やポケットが有る物がおすすめ。
  • 3.長ズボン(行動着)
     速乾性と伸縮性がある物を。いわゆるジャージも可。肌着がロングタイプならば短パン(山スカート)でも可。
  • 4.靴下
     厚みは厚手又は中厚手の物を、丈は靴の履き口よりも上に来る長さの物を。ウール素材の物がおすすめ。
  • 5.(と予備靴紐)
     登山レベルが上がる程、靴底はより固く、履き口の高さはより高い物を。防水性のある物がおすすめ。
  • 6.腕時計
     高度計等の機能が無くても、防水仕様なら先ずは普段使い品で構わない。行程管理のために使う。
  • 7.登山計画書
     同行者全員の住所氏名年齢と行程と携行品を記載。登山口提出用、自身携行用、非常時用の合計3部。
  • 8.筆記用具
     書く物は太めの黒ボールペン。書かれる物は自身携行用登山計画書の裏。行動を記録する他に非常時にも有用。
  • 9.地図
     ガイド本に付属の地図でも悪くはないが、望ましくは1/25000地形図に磁北線を記入しコンパスと併用する。
  • 10.コンパス(方位磁針)
     針の周りがオイルで満たされ、プレートに物差し(縮尺換算目盛)付きのオリエンテーリング仕様の物がおすすめ。
  • 11.リュックサック(とレインカバー)
     腰ベルト付きで体にフィットする物を。日帰りは20-30L、山小屋泊は30L前後、テント泊は60L以上の物を。
  • 12.防寒着
     軽くて暖かいフリースやダウンがおすすめ。ウールでも可。重ね着して行先の寒さに耐えられるだけの枚数を。
  • 13.レインウェア
     防水透湿性素材で登山用に作られたセパレートタイプの物を上下とも。ポンチョやコートは不可。
  • 14.行動食 及び 非常食
     非常食として調理せずに食べられ高カロリーで保存が利く物を一食分。非常食になる物を行動食にもして構わない。
  • 15.飲み水
     水筒やペットボトル等に入れて合計2L程度。行程に合わせて必要十分な量を多めに持って行く。
  • 16.トイレットペーパー
     芯を取り除き、10m程度をペシャンコにして防水袋に入れる。ポケットティッシュでも良い。
  • 17.ゴミ袋
     大・中・小、各種合計数枚。ゴミじゃなくでも、濡れたり汚れたりした物を入れる際にも活用できる。

予定外の事態に備えて必ず持って行くべき持ち物(使わずに済むこともある物)

下線が引かれたアイテム名をクリックすると詳しい説明を読むことができます。

  • 18.着替え
     1.肌着(上下)と2.長袖シャツと3.長ズボンと4.靴下を各一式。全身ずぶ濡れになった時や非常時の防寒対策として。
  • 19.予備靴紐
     履く靴に付属している紐と同程度の長さの物を念のため2本。靴紐が切れて緩いままの靴で歩くのは大変危険。
  • 20.常備薬
     胃腸薬や痛み止めの薬。持病のある人はそのための薬も。
  • 21.救急絆創膏
     数枚を防水袋に入れて。擦り傷・切り傷や靴擦れの時の応急手当の他、補修テープ代わりにも使える。
  • 22.布製ガムテープ
     できれば赤色の物2m程を芯なしで巻き直す。テーピング代わりや、服等が破れた時の補修や、道迷い時の目印にも。
  • 23.ナイフ
     アーミーナイフのような小型の折り畳み式の物。非常時の作業の他、通常時に袋の開封等に使っても良い。
  • 24.スマホ 又は 携帯電話(と予備電池)
     非常時の通信手段。GPSも有用。山中は電源OFFか機内モードで。カメラ機能も使うなら予備電源はなおさら必要。
  • 25.ヘッドライト(と予備電池)【注1】
     防水仕様で、照射距離(明るさ)を変えられ、軽い物がおすすめ。暗い中での行動や作業やトイレに行く際に使用。
  • 26.ライター 又は マッチ
     フリント(=発火石)式ライター又はマッチ箱一箱を防水袋に入れて。非常時に火を起こす際の火種。
  • 27.火器 と 綿軍手
     ガス缶+ガスバーナー、又は固形燃料等。非常時に暖をとるための備え。熱い物を触る際に備えて綿軍手一対も。
  • 28.コッヘル(鍋、食器)
     チタン製かアルミ製がおすすめ。食器が鍋も兼用。非常時に温かい飲み物を飲んで元気を回復。
  • 29.古新聞紙
     5枚程を防水袋に入れて。包装紙、焚き付け、敷き物、羽織り物、丸めて添え木代わり等様々に活用。
  • 30.ツェルト と 紐5m
     ツェルトは同行者全員を収容可能な数量、紐は張り綱として使える物。非常時にテント代わりに使う。
  • 31.サバイバルシート(緊急シート)
     ポテチ袋のようにアルミが蒸着された2.1m×1.3m程度の断熱性・保温性に優れたシート。非常時の毛布代わり。
  • 32.健康保険証のコピー
     原本でも悪くない。下山後病院に直行する際に必要。身分証明書代わりに使えることも。
  • 33.現金【注1】
     トイレチップには100円玉を、山小屋泊の場合はお釣りをもらわずに払えるように千円札や100円玉を多めに。

※【注1】:「25.ヘッドライト(と予備電池)」と「33.現金」は、日帰り登山の際には「使わずに済むこともある物」に属しますが、山小屋泊登山の際には「必ず使う物」に属します。

あると便利な持ち物

次に挙げる物は、必ず持って行くべき持ち物という訳ではありませんが、あると重宝する便利な持ち物です。

必要性やお好みに応じて活用して下さい。

下線が引かれたアイテム名をクリックすると詳しい説明を読むことができます。

  • 34.帽子
     あご紐付き又は帽子と服の襟とをつなぐ紐も一緒に。日除けに、また雨除けや防寒に活用。
  • 35.サングラス
     紫外線カット率99%以上、UV400以上をクリアする物。下界よりも強い紫外線から目を守るのに役立つ。
  • 36.手袋
     軍手でも悪くはないが、雨天でも使えるレイングローブや、防寒性能が高いウール製の手袋がより良い。
  • 37.日本手拭 又は タオル
     汗拭きや、首や顔周りの日焼け予防や保温に活用。薄くてかさ張らず乾き易い日本手拭の方が使い易い。2枚程。
  • 38.デジカメ
     出発地・経由地・目的地等で写真撮影し行動記録代わりにしたり、頂上で記念撮影するも良し。無くても良し。
  • 39.スパッツ(ゲイター)
     防水透湿素材で作られ、靴の履き口とパンツの裾の隙間を覆う物。雨水の他に小石等が靴の中に入るのも防ぐ。
  • 40.トレッキングポール(ストック)
     伸縮式で無段階に長さ調節できる、登山用の物を。扱いに慣れないとかえって邪魔な荷物になる危険性あり。

※ 帽子と服の襟とをつなぐ紐(クリップ式ストラップ)に関して詳しくは、 こちらの記事 をお読み下さい。

山で食べ物を調理する際に追加する持ち物

下線が引かれたアイテム名をクリックすると詳しい説明を読むことができます。

  • 41.食材
     要冷蔵ではない餅、麺類、フリーズドライ食品や、傷まなければ芋や人参等生物も可。小分けした調味料も。
  • 23.ナイフ【注2】
     アーミーナイフのような小型の折り畳み式の物。袋の開封や、食材を切ったり皮をむいたりする際に使う。
  • 42.カトラリー
     箸、スプーン、フォーク類のこと。コンビニ弁当に付いて来るような箸やスプーン等でも先ずは良い。
  • 26.ライター 又は マッチ【注2】
     フリント(=発火石)式ライター又はマッチ箱一箱を防水袋に入れて。火器に点火する際の火種。
  • 27.火器 と 綿軍手【注2】
     ガス缶+ガスバーナーが使いやすい。加熱調理する際の器具。熱い物を触る際に備えて綿軍手一対も。
  • 28.コッヘル(鍋、食器)【注2】
     チタン製かアルミ製がおすすめ。人数分の料理が作れる小ささの鍋。単独登山なら個人食器が鍋も兼用。

※【注2】:「23.ナイフ」と「26.ライター 又は マッチ」と「27.火器 と 綿軍手」と「28.コッヘル(鍋、食器)」は、山で食べ物を調理しない際でも、予定外の事態に備えて必ず持って行くべき持ち物に含めます。

テント泊登山をする際に追加する持ち物

下線が引かれたアイテム名をクリックすると詳しい説明を読むことができます。

  • 43.テント
     登山用の軽量でコンパクトにパッキングできる物を。ペグを使わずに設営できる物が望ましい。
  • 44.テントマット(銀マット)
     片面にアルミが蒸着された、厚さ2mm程、テントの床全体を覆えるように敷くマット。カーペットの代わり。
  • 45.スリーピングマット
     広げると人が寝転んで体が丁度収まる大きさ、厚さ2~10cm程度になるマット。敷布団の代わり。
  • 46.シュラフ(寝袋)
     中綿は化繊よりも少量で高い保温性が得られコンパクトに収納できるダウンがおすすめ。濡らさないよう注意。
  • 47.シュラフカバー
     防水透湿性が必要。使うとシュラフの濡れを防げる上に、保温性が一段低いシュラフで済ますことができる。
  • 25.ヘッドライト(と予備電池)【注3】
     防水仕様で、照射距離(明るさ)を変えられ、軽い物がおすすめ。暗い中での作業やトイレに行く際に使用。
  • 33.現金【注3】
     トイレチップには100円玉を、テント場使用料はお釣りをもらわずに払えるように千円札や100円玉を多めに。
  • 48.ラジオ
     名刺サイズくらいのなるべく小型の物を。天気予報を聞く貴重な情報源。熊除けの鈴代わりに鳴らしても良い。

※【注3】:「25.ヘッドライト(と予備電池)」と「33.現金」は、テント泊登山をしない際でも、予定外の事態に備えて必ず持って行くべき持ち物に含めます。

登山の服装と持ち物を選ぶ時の5つのポイント

① 汗や雨などで服が濡れてしまうことに備える

登山において気を付けねばならないリスクの一つは「濡れ」と「寒さ」によるダブルパンチです。

なぜならば、登山で行く先は標高が高く、従って気温が低い所です。

その一方で、登山をすると大量に汗をかく場合もありますし、あいにくの雨に降られることもあります。

濡れた服を着て寒さにさらされると、体が過剰に冷やされてしまい、ひどい場合は命の危険に瀕します。

汗をかくことや雨に降られることを完全に避けるのはほとんど不可能なので、そうなっても悪影響を小さくする対策を取ります。

そのためには、肌着やそのすぐ外側に着る服(行動着)には速乾性が、レインウェアには防水透湿性能があることがとても重要で、この条件を満たす物を選ぶことが必須です。

② 汎用性の高い物を持って行き、それで代用される物は省く

登山中に必要な物が無いことに気付いても簡単に買いに行けないので、予め準備しておかねばなりません。

かと言って、何から何まで持ち物に加えて荷物が膨れ上がると、必要以上に重い荷物をずっと持ち運ぶことになり、無駄に体力を消耗してしまい、かえって遭難の引き金になりかねません。

それを避けるためには、一つで幾つもの役割をこなす汎用性の高い物を持って行き、それで代用される物は省くのが得策です。

例えば、レインウェアで風を防ぐこともできますが、ウインドブレーカーで雨を防ぐことはできないので、雨の時も風の時もレインウェアを活用して、ウインドブレーカーは荷物から除外します。

例えば、日焼け止めや虫除けでは、日焼けや虫刺されを防ぐことはできるかもしれませんが、植物や岩で擦ったり転んだ時のケガまでを防ぐことはできません。

ですが、長袖シャツや長ズボンならば、日焼けからも虫刺されからもケガからも守ってくれます。

つまり、長袖シャツと長ズボンを着用することで、日焼け止めや虫除けを持って行かずに済ませることができる訳です。

例えば、汗をかくたびに着替えていては着替えがどれだけあっても足りないかもしれませんが、速乾性の服を着ることによって、着替えずに済ませることができ、持って行く着替えの数を最小限に減らすことができます。

この様な物を選ぶことによって、持ち物を減らすことが可能になります。

③ 軽量コンパクトは重要

先の話は、持ち物の主に数(量)を減らす話でしたが、ここでの話は、数を減らせない物への対策の話です。

自然の中の傾斜地の悪路を長時間歩く登山においては、荷物が軽くて小さい方が、疲れにくく、また、いざという時にスピーディーに行動できるために有利です。

そのためには、例えば防寒着には軽くてコンパクトに収納できてしかも保温性能が高いダウンウェアやフリースが適しています。

例えばヘッドライトは、必要な性能を有する物の中で、なるべく軽くて小さな物を選ぶ方が有利です。

例えばリュックサックは、有り合わせの物が全くダメな訳ではありませんが、生地が薄くても十分な強度があるために軽く、登山という用途で使い勝手が良くなる工夫や機能が凝集されている登山専用品がおすすめです。

④ 登山の服装の基本はレイヤリング

レイヤリングとは、重ね着するという意味です。

つまり、その時の気温や運動強度において、着ている服が寒くも暑くもなく快適に感じる保温度合いになるように、寒ければ更に着て暑ければ脱いで、重ね着する服の種類や枚数を小まめに適切に加減することです。

寒くも暑くもなく快適に感じる保温度合いには、行動着の外側に、レインウェアと1~2枚の防寒着を、取捨選択したり組み合わせたりして着ることで対処します。

行先の最低気温を予め調べ、その寒さにも耐えられるだけの枚数や種類の防寒着を選定して持って行きます。

⑤ 買い揃える順番

登山用品は、多少前後することはありますが、衣→食→住の順番で買い揃えて行くのが良いです。

つまり、先ず、吸汗速乾性の肌着(上下)と、速乾性の長袖シャツと、速乾性・伸縮性の長ズボンと、厚手又は中厚手の丈の長い靴下と、防水透湿性のレインウェア(上下)の5品目だけは、持っていなければ、十分な機能性能を有する物を買い揃えます。

靴は、登山道がキッチリと整備された所を日帰りで行って来る計画であれば普通の運動靴で間に合うかもしれませんが、日帰りでなければ(夜中に富士山を登る計画の場合も含めて)、靴底の硬さや履き口の高さが行先に見合ったトレッキングシューズや登山靴を揃えることをお勧めします。

予定外の事態に備えて必ず持って行くべき持ち物の中で、ツェルトとサバイバルシートは持っていない人がほとんどだと思いますが、いざという時に身を守る命綱代わりだと思って、優先的に揃えて下さい。

次が、非常時に温まることにも使える火器やコッヘル(食器)です。

その他の物は、有り合わせでも先ずは何とかなる物がほとんどのはずです。

リュクサックも含めて有り合わせの物では間に合いそうもないと判断したら、高機能高性能に、あるいは軽量コンパクトに作られている登山専用品を思い切って購入すれば何かと便利なはずなので、その場合は新調することをお勧めします。

重さが十数kg以上、大きさが60L程度の荷物を背負って二日(以上)山中を歩き回れる体力があるなら、テントやマットやシュラフ(寝袋)等のテント泊装備を揃えて、より自由度の高いテント泊登山に挑戦するのも良いでしょう。

適切な服装と持ち物選びは安全&快適登山への第一歩

登山に適した機能・性能や仕様の服装や持ち物は、必ずしも登山専用に作られた物じゃなくても事足りる物もあります。

今持っている物の中で登山にも使えそうな物があれば、それを上手に活用することによって出費を抑えることもできます。

ですが、中には、どうしても登山専用品じゃなければならない物もあります。

それらは、登山に出掛ける際の通行手形の様な物だと思って、快く購入して持ち物に加えて下さい。

登山道具は高いと思うかもしれませんが、良い物を一度買うと何年にも渡って使うことができるので、今後も登山をすることがあるなら、次からの出費は抑えられます。

適切な服装と持ち物を、多過ぎず少な過ぎず、必要最小限持って、そして、あなたの技量や体力で対応できる山を選んで、安全安心で快適な登山を存分に楽しんで下さい。

この記事を書いた人

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丹羽 英之

登山歴は20年以上。山岳展望や花(高山植物)を見ることが好きで、北アルプスの雲ノ平周辺によく行きます。一人で山に登ることが多く、気ままに山道を歩き、心の癒やしやリフレッシュをすることも登山の目的の一つです。

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