本格登山におすすめなハイカットやミドルカット登山靴6選!選び方や必要な条件も合わせて紹介!

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登山では、普段とは異なり、ハイカット(あるいはミドルカット)の登山靴(トレッキングシューズ)を履くのが一般的です。

なぜならば、ハイカット(あるいはミドルカット)だからこそ備わっている機能や得られる恩恵があるため、登山で履く靴として適するからです。

そこで今回は、ハイカット(あるいはミドルカット)登山靴の適する場合や特徴や選び方と共におすすめを紹介いたします。

ハイカット(ミドルカット)登山靴とは

登山靴(トレッキングシューズ)は履き口の高さに着目すると、ローカット、ミドルカット、ハイカットの3つに分けられます。

ローカット、ミドルカット、ハイカットの各登山靴の例
出典:MAMMUT公式

これらのうち、ハイカットとミドルカットに関しては、実は、両者をどこで区別するかの明確な境界が規定されている訳ではありません。

ハイカットもミドルカットもどちらもくるぶしを覆う作りで、履き口の側方よりも後方が低くなっていたり軟らかい素材が使われていたりします。

ハイカットやミドルカット登山靴の履き口形状の特徴
出典:MAMMUT公式

ですが、ローカットと他の2つとの間には明確な違いが見られます。

その違いとは、ローカットはくるぶしを露出する作りで、履き口の後方よりも側方が低くなっていることです。

ローカット登山靴の履き口形状の特徴
出典:MAMMUT公式

おそらく、元々はローカットとハイカットの2つに分かれていただけの所に、ハイカットの中で履き口の高さが比較的低い物にミドルカットという名前を新たに付けたのであろうと私は推測しています。

なので、このページでは、ミドルカットもハイカットに含まれるという扱いをします。

いずれにしても、ローカットとは異なり、ハイカット(あるいはミドルカット)の登山靴はくるぶしを覆う靴だということです。

ハイカット(ミドルカット)登山靴が適する場合

くるぶしを覆う作りになっているハイカット(あるいはミドルカット)の登山靴だからこその威力が発揮される、適する場合とは以下が挙げられます。

  • 傾斜地(特に下り)
  • 足元が不安定な所(ガレ場、ザレ場)
  • 荷物が重い場合
  • 標高が高い所
  • 雪山

このような場合、つまり本格的な登山をする際に、ハイカット(あるいはミドルカット)の登山靴が適します。

例えば富士登山にもハイカット(あるいはミドルカット)の登山靴が適します。

富士登山で履くことを主目的にしたおすすめの登山靴に関しては、 こちらの記事 をお読み下さい。
   ↓ ↓ ↓

安全で快適な富士登山に必要な登山靴の選び方とおすすめ3選!足を痛めず滑りにくく丈夫な優れ物をズバリ提示!安全で快適な富士登山に必要な登山靴の選び方とおすすめ3選!足を痛めず滑りにくく丈夫な優れ物をズバリ提示!

この様な用途でハイカット(ミドルカット)登山靴がなぜ適するかの理由を次で説明いたします。

ハイカット(ミドルカット)登山靴の特徴や利点

ローカットとは異なるハイカット(ミドルカット)登山靴の特徴は、くるぶしまで脚を覆うことです。

これが何を意味するかと言うと、次のことが挙げられます。

◎ 利点

  • 足首が保持される
    ├→ 靴が足を支えてくれる
    ├→ 靴が足の力を補ってくれる
    └→ 足首を捻挫しにくい
  • 下りでつま先に負荷が掛からない
  • 小石や砂などが中に入りにくい
  • 暖かい

△ 残念な点

  • 足首を動かしづらい
  • 重い(雪山では利点になる場合もある)
  • 着脱に時間がかかる
  • 値段が高い

①足首が保持される

くるぶしまで脚が覆われるので、靴がギプスに近い役割をすることにもなります。

そのため、不安定な足場で足が多少不自然な体勢になっても、靴が足を支えたり足の力を補ったりしてくれます。

また、足首を捻挫しないように保護してくれます。

このことは、逆に考えると、足首を動かしづらくなることにもつながります。

ところで、足首を可動域内で動かす分には捻挫は起こりません。

なので、ローカットの靴程ではありませんが、ハイカットやミドルカットの登山靴でも、足首の可動域内で多少は動かせるように工夫されています。

長所を残したまま欠点を補う工夫です。

例えば、足首が曲がる部分に柔らかい素材が使われていることや、履き口の後方が低くなっていることがそれに該当します。

ハイカットやミドルカット登山靴の履き口形状の特徴
出典:MAMMUT公式

足首が保持される効果はローカットでは望めず、ミドルカットよりもハイカットの方が高まります。

②下りでつま先に負荷が掛からなくする

くるぶしまで脚が覆われていると、下りを歩く場面で恩恵が得られます。

ローカットの靴だと、下りで着地した時につま先の狭い範囲に負荷が集中して掛かってしまいます。

それに対して、ハイカットやミドルカットの靴だと、着地した時の負荷を、すねの前にあるベロの部分や甲の足首に近い辺りの広い範囲で受け止めてくれます。

ハイカットやミドルカット仕様の登山靴のサイズを選ぶ際には、つま先に隙間が保てる大きさの物を選びます。

そして、ハイカットやミドルカットと合わせることで、すねや甲で負荷を受け止めるようにでき、下りでつま先に負荷を掛からなくすることができます。

下りでつま先に負荷を掛からなくする効果はローカットでは望めず、ミドルカットよりもハイカットの方が高まります。

③小石や砂などが中に入りにくい

くるぶしまで脚が覆われるので、小石や砂などが中に入りにくいです。

この傾向は、ローカットよりもミドルカット、ミドルカットよりもハイカットとなるに従って強まります。

④暖かい

くるぶしまで脚が覆われるので、暖かいです。

この傾向は、ローカットよりもミドルカット、ミドルカットよりもハイカットとなるに従って強まります。

⑤残念な点

くるぶしまで脚が覆われるので、その分重くなりますし、着脱にも時間がかかりますし、靴の値段も高くなる傾向が見られます。

この傾向は、ローカットよりもミドルカット、ミドルカットよりもハイカットとなるに従って強まります。

ハイカット(ミドルカット)登山靴の選び方および求められる機能

ソールが硬い

登山で使う靴は、ソールが硬い物が適しています。

目安は、手で力一杯曲げようとして多少しなる程度か、それよりももっと硬い物です。

なぜならば、ソールが硬いと、尖った石や岩の上に乗っても足の裏が痛くなりません。

そして、そのような所を歩いても、ソールが硬いと疲れにくいです。

また、ソールが硬いと、足を置くスペースがわずかしか無い所に乗っても安定して体を支えることができます。

出典:写真AC

つまり、登山にはソールが硬い方が有利です。

なので、選ぶ際はソールが硬いことを確認します。

ソールの溝が深くて広い

登山で使う靴は、ソールの溝(あるいは凹凸)が深くて広い物が適しています。

なぜならば、そのようなソールは、泥などで溝の目詰まりが起こりにくく、滑りやすい所でもグリップ性能をしっかり発揮してくれるからです。

なので、選ぶ際はソールの溝が深くて広いことを確認します。

アッパーに防水透湿性がある

登山で使う靴は、アッパーに防水透湿性が求められます。

なぜならば、山の天気は変わりやすいと言われるように、登山では雨の中を歩くこともあります。

また、雨が降っていなくても、登山では、ぬかるみやちょっとした小川を横切ることもあります。

出典:写真AC

このような場合に靴の中に水が入って来ないようにするために、登山靴には防水性が求められます。

一方、登山をすれば、足にも汗をかきます。

そのような場合に靴の中が蒸れないように、登山靴には透湿性も求められます。

ちなみに、透湿性とは、かいた汗を水蒸気として外に逃す特性のことです。

そして、防水透湿性とは、これら防水性と透湿性が両立する特性のことです。

出典:ゴアテックス公式ページ

なので、選ぶ際にはアッパーに防水透湿性素材が組み込まれている物を選びます。

防水透湿性素材の代表例はゴアテックスですが、カタログや商品説明に「防水透湿性」が明記されていれば他の素材でも大丈夫です。

アッパーの素材を選ぶ

アッパーの素材としては、主に化繊または革が使われます。

それらの間で特性が異なるため、あなたが行こうとしている登山に適した素材が使われている登山靴を選ぶのが得策です。

化繊と革のどちらにも一長一短あります。

化繊の方が、軽く、柔らかく、安価です。

革の方が、重く、耐久性があり、暖かく、高価です。

初心者には化繊素材が使われたハイカット(あるいはミドルカット)の登山靴がおすすめです。

なぜならば、化繊の方が軽いため体力の消耗を抑えられ、柔らかいために足首の辺りが動かしやすく、また、出費も抑えられるからです。

よりハイレベルな登山を予定しているならば、メインは革だが足首を曲げる辺りは化繊のように、両者が併用されているハイカット(あるいはミドルカット)の登山靴がねらい目かもしれません。

あなたが行こうとしている登山のレベルに耐え得る素材が使われている物を選びます。

保温性・断熱性を選ぶ

登山で使う靴では、保温性・断熱性を考慮する必要がある場合もあります。

なぜならば、山は下界よりも標高が高い、つまり気温が低い所だからです。

ですが、この件は一緒に使う靴下やインソールも含めてトータルで考える問題です。

また、あなたがどの程度寒さに強いか弱いかによっても正解は変わってきます。

おそらく、厳冬期に高山登山をする場合は保温剤入りの登山靴を選ぶ必要があると思います。

それ以外の場合は他の要因も合わせて適した組合せになるように登山靴の保温性・断熱性の要否を選んで下さい。

冬に登山をすることも想定してハイカットの登山靴を探している人は、 こちらの記事 も参考にして下さい。
   ↓ ↓ ↓

雪山登山初心者向け!冬用登山靴の必要性と選び方とおすすめ5選!雪山登山初心者向け!冬用登山靴の必要性と選び方とおすすめ5選!

足にフィットするサイズ

日常よりもはるかに大きな負担が足にも靴にもかかる登山においては、サイズ選びは特に重要です。

なぜならば、どれほど高機能・高性能で、どれほど気に入ったデザインで、どれほどコスパに優れていたとしても、あなたの足にフィットしなければあなたが履く靴の選択肢には成り得ないからです。

例えば、靴の大きさや形状が足とは微妙に合わず、ほんの一部分が圧迫されたりフィットしなかったりするだけでも、豆や靴擦れになり、不快な思いをしたりトラブルに発展したりしかねません。

なので、あなたの足にフィットするサイズを選ぶことは最も重要なことです。

あなたの足にフィットするサイズの選び方は、次の7ステップに沿って進めて行きます。

登山靴のサイズを選ぶ7ステップ

ハイカット(あるいはミドルカット)の登山靴のサイズの選び方について簡単に要点をかいつまんでお話しいたします。

あなたの足のサイズに合った登山靴を選ぶ7ステップ

  1. 登山靴を履く時に実際に使う厚手又は中厚手の靴下を履きます。
  2. 候補の登山靴のインソール(中敷き)を取り出します。
  3. インソール(中敷き)の上にかかと側を合わせて立ち、つま先側に1~1.5cm程度の余りがあるかを確認します。
    ※ 体重がしっかりかかった状態で判定します。
    ※ 余りが1~1.5cm程度でなければ、1~1.5cm程度の物を選び直します。
  4. インソール(中敷き)を戻し、足の指が伸びた状態で靴内部の先端に当たるように靴に足を入れます。
  5. かかと側に手の指が一本程度入る隙間があることを確認します。
  6. かかと側が靴に添うように足をズラして履き直し、靴紐をキッチリと締めて履き心地を確認します。
  7. 実際に歩いて履き心地を確認します。

より詳しくは、 こちらの記事 をお読み下さい。
   ↓ ↓ ↓

あなたの足のサイズに合った登山靴の正しい選び方!順番に要点を押さえて説明!あなたの足のサイズに合った登山靴の正しい選び方!順番に要点を押さえて説明!

登山靴のサイズを選ぶ時の注意点

登山靴のサイズを選ぶ時は、その靴を履く時に一緒に使う靴下を履いた足に合ったサイズの靴を選びます。

更には、登山靴に付属の物とは別のインソールを使いたい人は、その靴を履く時に一緒に使う靴下とインソールの組合せに合ったサイズの靴を選びます。

なぜならば、一緒に使う靴下やインソールが異なると、フィット感や履き心地も異なるからです。

例えば、靴がきつ過ぎたりゆる過ぎたり特定の箇所だけが足に当たったりするなどの違和感が生じ、それによって、靴擦れになったり過剰に疲れたりなどのトラブルに発展しかねないからです。

ですから、登山靴のサイズを選ぶ時は、その靴を履く時に一緒に使う靴下や、更には、インソールも組み合わせた足に合ったサイズの靴を選びます。

靴下のおすすめは、 こちらの記事 をお読み下さい。
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初心者向け登山用靴下おすすめ4選!役割から選び方まで完全解説初心者向け登山用靴下おすすめ4選!役割から選び方まで完全解説

インソールのおすすめは、 こちらの記事 をお読み下さい。
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ハイカット(ミドルカット)登山靴のおすすめ6選

ラドウェザー:トレッキングシューズ

キャンプやハイキングから入門レベルの登山向きです。

アッパーには撥水、防汚加工された合成皮革が使われています。

静止4cm8時間防水加工もされており、完全防水ではないものの、実用には十分耐えられる仕様です。

お値打ちな価格設定が魅力で、安く済ませたいならこれがおすすめです。

男女兼用

キャラバン:トレッキングシューズ C1_02S ゴアテックス

入門レベルの登山やトレッキングから高山(こうざん)登山(富士登山やアルプス縦走)にまで使えます。

登山入門者でも違和感なく履ける上に経験豊富な登山愛好家たちからも認められている、キャラバン社製登山靴の代表的なモデルで、人気商品です。

アッパーには化繊と合成皮革が併用され、ゴアテックスも使われています。

足首を伸ばしやすいように、履き口の後方がやや低く作られています。

男女兼用

CARAVAN キャラバン C1_02Sトレッキングシューズ 登山靴 ゴアテックス GORE-TEX 防水 マウンテンシューズ メンズ レディース ブーツ 靴 登山 アウトドア キャンプ 山登り アウトドアギア 山ガール 0010106

マムート:デュカン ハイ ゴアテックス

入門レベルの登山やトレッキングから高山(こうざん)登山(富士登山やアルプス縦走)にまで使えます。

比較的軽量です。

アッパーには化繊素材が使われています。

防水透湿性素材にはゴアテックスが使われています。

足首を伸ばしやすいように、履き口の後方がやや低く作られています。

男性用

マムート メンズ デュカン ハイ ゴアテックス Ducan High GTX R Men 登山靴 山登り トレッキングシューズ アウトドア ハイカット 防水 Mammut 3030-03470

女性用

マムート レディース デュカン ハイ ゴアテックス ハイキング ブーツ – ウィメンズ Mammut Women’s Ducan High GTX Hiking Boot – Women’s Phantom/Dark Pink

キーン:ピレニーズ(PYRENEES)

アウトドアだけでなくタウンユースも考えている人向きです。

アッパーには革素材が使われています(オールレザー)。

防水透湿性素材には、メーカー独自素材が使われています。

足首を伸ばしやすいように、履き口の後方がやや低く作られています。

おしゃれなデザインで、街使いや普段履きとしても活用できます。

男性用

女性用

キーン(KEEN) トレッキングシューズ ハイカット 登山靴 ピレニーズ 1004156 (レディース)

マムート:ケント ガイド ハイ ゴアテックス

厳冬期を除けば、トレッキングから中・上級レベルの登山にまで使用可能です。

アッパーには革素材がメインで使われ、足首を曲げる辺りは動かしやすいように化繊が使われています。

防水透湿性素材にはゴアテックスが使われています。

足首を伸ばしやすいように、履き口の後方上部が柔らかい素材で作られています。

セミワンタッチ式アイゼンが装着可能で、残雪期登山にも使えます。

男性用

マムート ケント ガイド ハイ ゴアテックス Kento Guide High GTX 登山靴 山登り トレッキングシューズ Mammut 3010-00960

女性用

[マムート] トレッキングシューズ ケント ガイド ハイ ゴアテックス ウィメンズ / 3010-00970 ocean-dark whisper 25.0 cm

この商品に関して詳しく知りたい方は、詳細をまとめたこちらの記事 をお読み下さい。

マムートのケントガイドハイは夏山も雪山も両方使える!厳冬期の高山以外はこの一足で全てOK!!マムートのケントガイドハイは夏山も雪山も両方使える!厳冬期の高山以外はこの一足で全てOK!!

ローバー:マウンテンエキスパート GTX エボ

厳冬期の雪山登山にメインで使うのに適しています。

アッパーには革素材がメインで使われ、足首を曲げる辺りは動かしやすいように化繊が使われています。

防水透湿性素材には保温剤入りのゴアテックスが使われています。

足首を伸ばしやすいように、アッパーの後ろ側上部がやや低く作られています。

ワンタッチ式アイゼンも装着可能です。

比較的重いです。

男性用

女性用

ハイカット(ミドルカット)の登山靴を履いて安全で快適な登山を

登山靴も種類が沢山ありますが、ローカットでは得られず、ハイカット(あるいはミドルカット)だからこそ得られる恩恵が沢山あります。

十分な機能や性能を備え、あなたの足にピッタリとフィットするハイカット(あるいはミドルカット)の登山靴を履き、あなたも安全に快適に山を楽しんで下さい。

 

もっと広く登山靴全般について詳しく知りたい方は こちらの記事 をお読み下さい。

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この記事を書いた人

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丹羽 英之

登山歴は20年以上。山岳展望や花(高山植物)を見ることが好きで、北アルプスの雲ノ平周辺によく行きます。一人で山に登ることが多く、気ままに山道を歩き、心の癒やしやリフレッシュをすることも登山の目的の一つです。

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