ゴアテックスに代表される防水透湿性素材が水を弾かなくなり、水がしみ込むようになってきたら、撥水スプレーを吹き付けて復活させることができます。
しかし、撥水スプレーを選ぶに当たっては気を付けねばならないことがあります。
また、 “撥水” スプレーとよく似ているが全くの別物である “防水” スプレーも市場には多数出回っています。
そして、選択を誤るとゴアテックスが機能しなくなってしまいます。
そして、撥水スプレーと防水スプレーは混同されやすいため、目的としているアイテムに対してどれが適しているかが分からずお困りの人もいると思います。
そこで今回は
- 撥水スプレーと防水スプレーの得られる効果の違い
- 撥水スプレーと防水スプレーの見分け方
- 撥水スプレーの選び方
- 用途別、おすすめの撥水スプレー
についてお話しいたします。
目次
- サイト運営者のイチオシ
- ゴアテックスに撥水スプレーは有効だが、防水スプレーは厳禁!
- 撥水とは、防水とは、それぞれ如何なるものか
- ゴアテックスが防水透湿性を発揮する仕組み
- 混同されやすい撥水スプレーと防水スプレー
- 撥水スプレーと防水スプレーの得られる効果の違い
- ゴアテックスに対する撥水スプレーの必要性
- 撥水スプレーの使い方
- 撥水スプレーの選び方
- 撥水スプレーおすすめ20選比較表
- レインウェアに適した撥水スプレーおすすめ4選
- 革と合成繊維のコンビ素材製靴に適した撥水スプレーおすすめ2選
- 革靴に適した撥水スプレーおすすめ4選
- 靴全般に適した撥水スプレーおすすめ3選
- テントにもザックにも衣類にも多用途で使える撥水スプレーおすすめ7選
- 撥水スプレーに関するよくある質問とその答
- 撥水スプレーを適切に選ぼう
サイト運営者のイチオシ
コロンブス:アメダス 撥水・防水・防汚スプレー
施すアイテムとして何が適するかを考える必要がなく、オールマイティーに使えます。
防水透湿性素材が使われた様々なアイテムに適用可能です。
Amazonの売れ筋ランキングの上位に位置し、高い評価を得ています。
小容量から大容量まで容量を選ぶこともできますし、複数をまとめて買うこともできます。
ゴアテックスに撥水スプレーは有効だが、防水スプレーは厳禁!
“撥水” スプレーと “防水” スプレーは本質が全く異なる別物です。
なので、これらを適切に使い分けねばなりません。
結論を先に申し上げると、
ゴアテックスに代表される防水透湿性素材に対して、撥水スプレーは有効ですが、防水スプレーは厳禁です。
なぜならば、
ゴアテックスが有する重要な機能である「透湿性」を、撥水スプレーは維持・回復してくれる一方で、防水スプレーは台無しにしてしまう
からです。
その理由や仕組みに関しては必ずしも理解していなくても、適切な撥水スプレーを選ぶことは可能です。
あなたが撥水性を回復させたいアイテムに対してどの撥水スプレーを使えば良いかをお知りになりたければ、途中はスキップして、撥水スプレーおすすめ20選比較表 からお読み下さい。
ご興味がある方は、どうぞ順番に読み進めて下さい。
撥水とは、防水とは、それぞれ如何なるものか
ゴアテックスに撥水スプレーは有効であるが防水スプレーは厳禁であるのがなぜかを理解するためには、両者が本質的に異なることを知ることが重要です。
撥水は、境界の手前側で起きる現象を話題の対象にしています。
一方、
防水は、境界の向こう側に現れる変化を話題の対象にしています。
話題の対象が異なるのですから、本質も当然異なります。
具体的には、例えば何かの生地の表側に水が振りかかった場合に、
裏側にまで水が通過してもしなくても、表側で水が弾かれ水玉が形成されれば撥水です。
一方、
表側で水が弾かれ水玉が形成されてもされなくても、裏側にまで水が通過しなければ防水です。
なので、防水性が有ろうが無かろうが撥水性が有れば撥水ですし、一方、撥水性が有ろうが無かろうが防水性が有れば防水です。
つまり、撥水と防水は同じ土俵の上で比較する対象にはなり得ず、もう一方の有る・無しに左右されない性質なのです。
撥水と防水の違いに関して、より詳しくは別の記事で解説しています。
興味がある方は こちらの記事 をお読み下さい。
ゴアテックスが防水透湿性を発揮する仕組み
ゴアテックスが防水透湿性を発揮する仕組みは、水と水蒸気の大きさの違いを活用したふるい分けです。
水(液体の水)と水蒸気(気体の水)では、水の方が大きく水蒸気の方が小さいです。
ゴアテックスは、水と水蒸気の中間の大きさ、つまり、水よりは小さく水蒸気よりは大きい絶妙な大きさの微細孔が無数に存在する膜です。
この微細孔を水は通過することはできません(防水性)が、水蒸気は通過することができます(透湿性)。
なので、ゴアテックスは防水性も透湿性もどちらも発揮することができるのです。
混同されやすい撥水スプレーと防水スプレー
撥水スプレーと防水スプレーは本質が異なる別物です。
なぜならば、撥水は境界の手前側で起きる現象を話題の対象にしています。
それに対して、防水は境界の向こう側に現れる変化を話題の対象にしているからです。
話題の対象が異なるのですから、本質も当然異なります。
ですが、撥水スプレーと防水スプレーは混同して使われがちです。
なぜならば、撥水スプレーに依っても、防水スプレーに依っても、程度の違いはあれ、撥水の効果も防水の効果もどちらも得られてしまうからです。
また、一般的に、撥水という言葉よりも防水という言葉の方が親しまれています。
そして、撥水と防水の違いを理解することも難しいです。
そのため、厳密さよりも分かりやすさを優先して、撥水スプレーであるにもかかわらず、敢えて「防水スプレー」と名付けられている商品もあります。
ですが、撥水スプレーは撥水性を高めることを目的に作られているのに対して、防水スプレーは防水性を高めることを目的に作られています。
両者の間には決定的な違いがあります。
その違いについて次の章でお話しいたします。
撥水スプレーと防水スプレーの得られる効果の違い
撥水スプレーは透湿性を維持・回復してくれます。
防水スプレーは透湿性を無くしてしまいます。
つまり、透湿性に着目すると、撥水スプレーと防水スプレーでは正反対に作用してしまうことが決定的な違いです。
なぜそうなるかと言うと、撥水スプレーを吹き付けると生地表面に水と反発し合う性質が付け加えられるからです。
例えて言うと、水と油が混じり合わないことと似ています。
生地表面が水と反発し合うため、生地と水がなじんだり水が染み込んだり生地表面に水が広がったりせず、水を弾き、水玉が形成されるのです。
そして、水蒸気の通り道となる微細孔は塞がれないため、撥水スプレーは透湿性を維持・回復してくれるのです。
一方、防水スプレーを吹き付けると生地表面に水を通過させない膜が出来上がります。
この膜は、水だけでなく、水蒸気さえも通過させない緻密な膜です。
この膜が、水蒸気の通り道となる微細孔を塞いでしまいます。
ですから、防水スプレーは透湿性を無くしてしまうのです。
従って、ゴアテックスに対して撥水スプレーは有効ですが、防水スプレーは厳禁なのです。
撥水スプレーと防水スプレーの違いを改めてまとめると、次の表のようになります。
撥水スプレー | 防水スプレー | |
---|---|---|
変化 | 水と反発し合う性質が付加される | 水を通過させない膜が形成される |
効果 | 水を弾き水玉が形成される | 水を通過させない |
備考 | 軽微な防水性も得られる | 撥水性も同時に現れる |
透湿 | 維持・回復する | 失われる |
難点 | 高水圧だと水が通過する | 蒸れる |
ゴアテックスに対する撥水スプレーの必要性
ゴアテックスに代表される防水透湿性素材は、残念ながら、使用を重ねるうちに生地表面の撥水性が低下します。
そして、例えばレインウェア等の撥水性が低下して、生地表面が水を弾かなくなり水が染み込むようになると、幾つもの不都合が起こります。
その不都合の全てを撥水スプレーが解消してくれます。
なぜならば、撥水スプレーを吹き付けることによって撥水性を復活させられるからです。
これが撥水スプレーが必要な理由です。
生地表面が水を弾かなくなり水が染み込むことによって起こる不都合とは、具体的には次のことです。
- 生地が水で覆われる
- 水蒸気の通り道が塞がれて透湿性が失われる
- 生地が重くなる
- 冷えにつながる
不都合の根源は、生地に水が染み込み生地が水で覆われることです。
生地に水が染み込み生地が水で覆われると、その水が、ゴアテックスが有する微細孔を塞ぐ働きをしてしまうため、透湿性が失われてしまいます。
なぜならば、水(液体の水)はゴアテックスが有する微細孔よりも遥かに大きいからです。
他にも、生地に水が染み込み生地が水で覆われると、生地が重くなります。
また、生地に水が染み込み生地が水で覆われると、濡れた衣類を身にまとっているのと同じですから、冷えにもつながります。
この様な不都合を解消するためにゴアテックスには撥水スプレーが必要なのです。
ちなみに、仮に表地の撥水性が低下して水が染み込んでしまったとしても、生地が破れたり裂けたり穴が開いたりしない限り、ゴアテックスによって防水性は保たれます。
防水性が保たれているのですから、防水スプレーを吹き付ける必要はありません。
防水性を考慮する必要はなく、透湿性が失われたり生地が重くなったり冷えにつながったりさせないために、ゴアテックスには撥水スプレーが必要なのです。
撥水スプレーの使い方
原則として、その商品の使用方法に従って下さい。
- スプレーを吹き付ける前に、撥水させたいアイテムの汚れを落としたり洗濯したりします。
- 洗濯する際、柔軟剤や漂白剤は使用せず、また、洗剤も残らないように十分すすぎます。
- 撥水させたいアイテムが濡れた状態でスプレーする撥水スプレーも、撥水させたいアイテムを乾かした状態でスプレーすべき撥水スプレーもどちらもあります。
- スプレー容器をよく振ってから使用する撥水スプレーも、振ってはいけない撥水スプレーもどちらもあります。
- 火気の近くで使用すると引火の危険がある撥水スプレーもあります。
- 噴出される成分を吸い込まないように注意して、風通しの良い場所でスプレーすることをおすすめします。
- シミや変色の原因になることがあるので、目立たない箇所で試して問題がないことを確認することをおすすめします。
- 撥水させたいアイテムを身に着けて、つまり人体に向けてスプレーを吹き付けることはおやめ下さい。
- ヘアドライヤーの温風や衣類乾燥機や当布を伴ってのアイロンの低温程度の熱を加えることで撥水性が増すものもあります。
ゴアテックスが使われたレインウェアの洗濯方法に関しては別の記事で詳しくお話ししています。
詳しく知りたい方は こちらの記事の「防水透湿性衣類の洗濯方法」の章 をお読み下さい。
ゴアテックスが使われた靴の手入れ方法に関しては別の記事で詳しくお話ししています。
詳しく知りたい方は こちらの記事の「手入れ方法」の章 をお読み下さい。
撥水スプレーの選び方
あなたが撥水性を復活させたいアイテムによって適する撥水スプレーは異なります。
ここで、適する撥水スプレーを選ぶ前に、先ず、それが撥水スプレーか防水スプレーかを見分けて、防水スプレーを除外する必要があります。
なぜならば、撥水スプレーと防水スプレーは全くの別物だからです。
そして、ゴアテックスに求められる重要な機能のうちの透湿性を、撥水スプレーは維持・回復してくれるのに対して、防水スプレーは台無しにしてしまうという正反対の作用を及ぼすからです。
透湿性を必要とする場合は、防水スプレーを除外する必要があります。
あなたが撥水スプレーを選ぶに当たって真っ先にすることは、成分にシリコンが含まれていたら選択肢から除外することです。
一方、商品の説明書きに「通気性を損なわない」や、「通気性を保つ」とうたわれていれば、それは適した商品です。
その他のポイントについて、これからお話ししていきます。
成分で選ぶ
フッ素樹脂
現状、撥水性を回復させる成分として最もよく使われているのはフッ素樹脂です。
成分にフッ素樹脂が含まれるものは適しています。
ですが、フッ素樹脂は、スプレーを吹き付ける作業中やスプレーしたアイテムを使用する時に、人体や環境に悪影響を与える危険性や有害性が論じられています。
そのため、危険性や有害性がより低いフッ素樹脂や、撥水性を回復させる性質を持ちフッ素樹脂ではない成分へと置き換える動きが進みつつあります。
アクリル樹脂
撥水性を回復させる性質を持ちフッ素樹脂ではない成分としてはアクリル樹脂が挙げられます。
成分にアクリル素樹脂が含まれるものも適しています。
アクリル樹脂は、フッ素樹脂よりも、人体や環境に悪影響を与える危険性や有害性が低いという利点があります。
その一方で、アクリル樹脂は、フッ素樹脂に比べて、撥水力が衰えやすいという欠点があります。
作業方法で選ぶ
スプレー式
手軽に簡単に手を汚さずに作業できるという点ではスプレー式が最も便利な方法かもしれません。
「撥水スプレー」という単語が普及しているほどに、スプレー式は最も一般的な方法です。
吹付け作業をする際は、風通しの良い屋外で行なって下さい。
なぜならば、撥水性を回復させる成分やそれを噴出させる成分が可燃性で火災の危険性をはらんでいたり、それらを下手に吸い込むと呼吸困難になるなど健康を害したりするからです。
塗布式
噴出された成分を下手に吸い込まないように、また、ロスを減らすためには、塗布式が有利かもしれません。
浸漬式
靴のような比較的小さな物にはスプレー式が手軽に作業できて良いかもしれません。
ですが、レインウェアくらいに大きかったり塗布する面積が広かったりすると、この浸漬式が楽かもしれません。
他の方法と比べて、ムラができにくく、撥水剤を均一に行き渡らせることができます。
撥水性を回復させたいアイテムが汚れたままでは、撥水性は十分に回復しません。
そのため、撥水性を回復させる作業の前に、先ず洗濯をする必要があります。
浸漬式は、洗濯が済んだら続けて、洗剤の代わりに撥水剤を入れて洗濯機を回すという使い方をします。
施すアイテム(用途)に応じて選ぶ
レインウェア
「衣類」や「布地」やカタカナ(英語)で「クロージング」や「テキスタイル」などと表示されている物が該当します。
革靴
(アッパー素材が)オールレザーの革製登山靴に対しては、この用途に特化した製品が市販されています。
撥水剤のみならず保革剤も含まれ、革靴に施すのに適します。
ヌバックやスエードのような起毛性皮革に適した物もあります。
靴全般
アッパー素材がオールレザーではなく、革や合皮や布(化繊)が組み合わさって作られた靴もあります。
この様な靴に対しては、革に特化せず、靴全般を対象にした物が適します。
多用途
レインウェアにも登山靴にもテントにもリュックサックにもと、施したいアイテムが幾つも有るならば、用途を特定せず、何にでも使える物が好都合かもしれません。
撥水スプレーおすすめ20選比較表
メーカー:商品名 | 主な用途 | 作業方法 | 撥水成分 | 容量 | 参考 |
ニクワックス(NIKWAX):TXダイレクトスプレー | レインウェア | スプレー式 | 水溶性撥水ポリマー | 300ml | 湿った状態でスプレーする |
グランジャーズ(Grangers):クロージング リペル | レインウェア | 浸漬式 | アクリルポリマー | 300ml | 予め洗濯して汚れを落とし、続けて浸漬する |
finetrack(ファイントラック):ケアファイン ウォーターリペル | レインウェア 撥水ウェア | 浸漬式 | 非フッ素系撥水成分 | 450g | 予め洗濯して汚れを落とし、続けて浸漬する |
TOKO(トコ):Eco テキスタイルプルーフ | レインウェア | スプレー式 | 生分解成分 | 250ml 500ml | ハンドポンプ方式で中身を噴出させる |
ニクワックス(NIKWAX):ファブリック&レザー スプレー | 革と合成繊維のコンビ素材製靴 | スプレー式 | 水溶性撥水ポリマー | 125ml | 湿った状態でスプレーする 容器をよく振ってからスプレーする |
ニクワックス(NIKWAX):ファブリック&レザー スポンジA | 革と合成繊維のコンビ素材製靴 | 塗布式 | 水溶性撥水ポリマー | 125ml | 湿った状態で塗る 容器をよく振ってから塗る |
ニクワックス(NIKWAX):ヌバック&スエード スプレー | 革靴 | スプレー式 | 水溶性撥水ポリマー | 125ml | 湿った状態でスプレーする 容器をよく振ってからスプレーする |
ニクワックス(NIKWAX):ヌバック スポンジA | 革靴 | 塗布式 | 水溶性撥水ポリマー | 125ml | 湿った状態で塗る 容器をよく振ってから塗る |
M.モゥブレィ:スエードカラーフレッシュ | 革靴 | スプレー式 | フッ素樹脂 | 220ml | 乾いた状態でスプレーする 容器を振らずにスプレーする |
コロニル:ナノプロ | 革靴 | スプレー式 | フッ素樹脂 | 300ml | 容器をよく振ってからスプレーする |
グランジャーズ(Grangers):フットウェアリペル プラス | 靴全般 | スプレー式 | アクリルポリマー | 275ml | ハンドポンプ方式で中身を噴出させる |
TOKO(トコ):シューズプルーフ&ケア | 靴全般 | スプレー式 | フッ素樹脂 | 250ml | |
クレッププロテクト:シューズ用防水スプレー | 靴全般 | スプレー式 | フッ素樹脂 | 200ml | 名前は「防水」でも撥水スプレー 乾いた状態でスプレーする 容器をよく振ってからスプレーする |
コロンブス:アメダス 撥水・防水・防汚スプレー | 多用途 | スプレー式 | フッ素樹脂 | 60ml 180ml 420ml | 容器をよく振ってからスプレーする |
ヘンケルジャパン:LOCTITE(ロックタイト) 超強力防水スプレー 多用途 | 多用途 | スプレー式 | フッ素樹脂 | 420ml | 名前は「防水」でも撥水スプレー 乾いた状態でスプレーする 容器をよく振ってからスプレーする 下の商品と比べて安価 |
ヘンケルジャパン:LOCTITE(ロックタイト) ハイクラス防水スプレー 撥 | 多用途 | スプレー式 | フッ素樹脂 | 420ml | 名前は「防水」でも撥水スプレー 乾いた状態でスプレーする 容器をよく振ってからスプレーする |
M.モゥブレィ:オールマイティ撥水・防汚スプレー プロテクターアルファ | 多用途 | スプレー式 | フッ素樹脂 | 60ml 125ml 220ml 300ml | 容器を振らずにスプレーする |
コニシ:防水スプレー ハイパワー | 多用途 | スプレー式 | フッ素樹脂 | 420ml | 名前は「防水」でも撥水スプレー 比較的安価 |
Tarrago(タラゴ):ナノプロテクター | 多用途 | スプレー式 | フッ素樹脂 | 250ml 400ml | 容器をよく振ってからスプレーする |
Evoon(エボーン):防水・防汚 撥水スプレー ネオテクト | 多用途 | スプレー式 | フッ素樹脂 | 160ml 300ml |
レインウェアに適した撥水スプレーおすすめ4選
ニクワックス(NIKWAX):TXダイレクトスプレー EBE016
撥水剤には水溶性撥水ポリマーが使われています。
スプレー式です。
レインウェアの他にも、ゴアテックス製テントのような防水透湿性布地にも使うことができます。
グランジャーズ(Grangers):クロージング リペル
撥水剤にはアクリルポリマーが使われています。
浸漬式です。
finetrack(ファイントラック):ケアファイン ウォーターリペル
撥水剤には非フッ素系撥水成分が使われています。
浸漬式です。
レインウェア等のアウターの他に、ファイントラックのドライレイヤーにも使うことができます。
TOKO(トコ):Eco テキスタイルプルーフ
撥水剤には環境に配慮した生分解成分が使われていて、フッ素樹脂は使われていません。
エアゾールを使わずハンドポンプによって中身を噴出させるスプレー式です。
革と合成繊維のコンビ素材製靴に適した撥水スプレーおすすめ2選
ニクワックス(NIKWAX):ファブリック&レザー スプレー
撥水剤には水溶性撥水ポリマーが使われていて、保革成分も入っています。
合成繊維にもレザーにもどちらにも適します。
スプレー式です。
ニクワックス(NIKWAX):ファブリック&レザー スポンジA
撥水剤には水溶性撥水ポリマーが使われていて、保革成分も入っています。
合成繊維にもレザーにもどちらにも適します。
塗布式です。
革靴に適した撥水スプレーおすすめ4選
ニクワックス(NIKWAX):ヌバック&スエード スプレー
撥水剤には水溶性撥水ポリマーが使われていて、保革成分も入っています。
起毛素材(ヌバック、スエード)専用です。
スプレー式です。
ニクワックス(NIKWAX):ヌバック スポンジA
撥水剤には水溶性撥水ポリマーが使われていて、保革成分も入っています。
起毛皮革(ヌバック、スエード)専用です。
塗布式です。
M.モゥブレィ:スエードカラーフレッシュ
撥水剤にはフッ素樹脂が使われていて、保革成分も入っています。
スエード、ヌバック専用で、撥水効果も栄養も与えます。
スプレー式です。
コロニル:ナノプロ
撥水剤にはフッ素樹脂が使われて、シリコンオイルが配合されています。
起毛皮革(スウェード、ヌバック)の他にも合成皮革や布地にも使用可能です。
スプレー式です。
靴全般に適した撥水スプレーおすすめ3選
グランジャーズ(Grangers):フットウェアリペル プラス
撥水剤にはアクリルポリマーが使われています。
靴全般に使うのに適しています。
スプレー式です。
TOKO(トコ):シューズプルーフ&ケア
撥水剤にはフッ素樹脂が使われています。
靴全般に使うのに適しています。
スプレー式です。
クレッププロテクト:シューズ用防水スプレー
商品名では「防水」とうたわれていますが、通気性(=透湿性)は損なわれず、本質は撥水スプレーです。
撥水剤にはフッ素樹脂が使われています。
靴全般に使うのに適しています。
スプレー式です。
テントにもザックにも衣類にも多用途で使える撥水スプレーおすすめ7選
コロンブス:アメダス 撥水・防水・防汚スプレー
様々な可能性を想定して購入するならこれがおすすめです。
Amazonの売れ筋ランキングの上位に位置し、高い評価を得ています。
撥水剤にはフッ素樹脂が使われています。
ウェア、靴、テント等に使うのに適します。
スプレー式です。
ヘンケルジャパン:LOCTITE(ロックタイト) 超強力防水スプレー 多用途
商品名では「防水」とうたわれていますが、通気性(=透湿性)は損なわれず、本質は撥水スプレーです。
撥水剤にはフッ素樹脂が使われています。
布、革製品への使用に適します。
次で紹介する同社の別製品よりも比較的安価です。
ヘンケルジャパン:LOCTITE(ロックタイト) ハイクラス防水スプレー 撥
商品名では「防水」とうたわれていますが、通気性(=透湿性)は損なわれず、本質は撥水スプレーです。
撥水剤にはフッ素樹脂が使われています。
布、革製品への使用に適します。
前で紹介した同社の別製品よりも撥水力が高まり、値段も高くなっています。
M.モゥブレィ:オールマイティ撥水・防汚スプレー プロテクターアルファ
撥水剤にはフッ素樹脂が使われています。
革、合成皮革、布地等への使用に適します。
スプレー式です。
人気も評価も高いですが、価格も比較的高いです。
コニシ:防水スプレー ハイパワー
商品名では「防水」とうたわれていますが、通気性(=透湿性)は損なわれず、本質は撥水スプレーです。
撥水剤にはフッ素樹脂が使われています。
ウェア、靴、テント等に使うのに適します。
比較的低めの価格設定のようです。
Tarrago(タラゴ):ナノプロテクター
撥水剤にはフッ素樹脂が使われています。
ウェア、靴、テント等に使うのに適します。
スプレー式です。
Evoon(エボーン):防水・防汚 撥水スプレー ネオテクト
撥水剤にはフッ素樹脂が使われています。
ウェア、靴、テント等に使うのに適します。
スプレー式です。
容量は比較的少なめです。
撥水スプレーに関するよくある質問とその答
※ 質問をクリック(タップ)すると答が表示されます。
Q1:ゴアテックス製品に対して「撥水スプレー」を使う必要がありますか?それは自分の製品に向いていますか?
A1:はい、DWR(撥水加工)が取れているなら撥水剤での回復が有効です。
①メーカー推奨はまず洗濯→加熱でDWRを再活性化し、効果が戻らなければスプレーやウォッシュインで再処理するためです。
②洗濯は約40°C、乾燥は低温で20分(60°C目安)が一般的な手順です。
③ただし「防水スプレー(コーティング系)」は透湿性を損なう可能性があるためゴアテックス製品に対しては使いません。
[出典: ゴアテックスの透湿性維持に最強!撥水スプレーおすすめ20選(2025-10-18)https://yamajizai.com/water-repellent-spray; GORE-TEX Brand: Restoring Water Repellency – As good as new again(2021-05-14)https://www.gore-tex.com/en_uk/blog/restoring-water-repellency-as-good-as-new-again]
Q2:スプレー(屋外噴霧)/ウォッシュイン(洗浄同時浸漬)/塗布剤のどれを選ぶべきですか?
A2:用途で使い分けます。
①ウォッシュインはシームやテープまで全体処理でき、スプレーは外側生地の局所補修や部分施工に向きます。
②洗浄・乾燥での再活性化が利かない場合、ウォッシュインやスプレーを用い、乾燥は低温で20分程度が指標です。
[出典: ゴアテックスの透湿性維持に最強!撥水スプレーおすすめ20選(2025-10-18)https://yamajizai.com/water-repellent-spray; Nikwax TX.Direct® Wash-In / Spray(参照: 2025-10-18)https://nikwax.com/en-us/products/waterproofing/clothing-waterproofing/tx-direct-wash-in/]
Q3:「撥水スプレー」と「防水スプレー」は何が違い、ゴアテックスにどちらを使うべきですか?
A3:ゴアテックスには撥水(DWR)製品を使い、防水(コーティング)スプレーは避けるべきです。
①撥水は表面の水玉化、防水スプレーは被膜で水の侵入を阻むため透湿孔を塞ぎやすく透湿性を損ないます。
②透湿回復手順は洗濯40°C+低温タンブル20分が基準です。
③例外として製品タグで「防水コーティング可」と明記される場合はその指示に従います。
[出典: ゴアテックスの透湿性維持に最強!撥水スプレーおすすめ20選(2025-10-18)https://yamajizai.com/water-repellent-spray; GORE-TEX Brand Care: How to Restore DWR(2017-01-04)https://www.gore-tex.com/en_uk/blog/restoring-water-repellency-as-good-as-new-again]
Q4: 撥水剤を買うときに確認すべきラベルや成分、容量のポイントは?
A4:PFASフリーや「防水透湿素材対応」表示、噴霧方式と容量を確認して買います。
①PFAS(長鎖フッ素)フリーを謳う製品は環境配慮と安全面で優先されます。
②容量は用途で選び、例:アメダス420mLなど家庭向けサイズが目安です(mL単位)。
③缶タイプは可燃性や航空持ち込み制限があるため注意してください。
[出典: ゴアテックスの透湿性維持に最強!撥水スプレーおすすめ20選(2025-10-18)https://yamajizai.com/water-repellent-spray; Nikwax TX.Direct® Spray-On(参照: 2025-10-18)https://nikwax.com/en-us/products/waterproofing/clothing-waterproofing/tx-direct-spray-on/]
Q5:使用手順と仕上げの加熱処理は本当に必要ですか?具体的な手順は?
A5:はい、洗浄→撥水剤塗布→加熱が推奨で効果が安定します。
①GORE推奨は洗濯(約40°C、液体洗剤)、追加リンス2回、遠心は低速(約400回転)で乾燥へ。
②乾燥は低温タンブルで約20分(60°C目安)または陰干し後にスプレーして再乾燥が指示されます。
③製品タグの指示が最優先で、機種によってタンブル不可もあるため注意してください。
[出典: ゴアテックスの透湿性維持に最強!撥水スプレーおすすめ20選(2025-10-18)https://yamajizai.com/water-repellent-spray; GORE-TEX Care: How to Wash and Restore(2021-05-14)https://www.gore-tex.com/en_uk/blog/restoring-water-repellency-as-good-as-new-again]
Q6:どのくらいの頻度で撥水剤を再施工すれば良いですか?
A6:使用状況で変わりますが、「水が玉にならなくなったら」再施工が目安です。
①GOREの目安では激しい使用ならシーズン中に2〜3回、普段使いは汚れや匂いを感じたら洗濯(5–20日周期の目安)です。
②「いつ」は水滴のビーディングで判断するのが簡便です(定量基準なし)。
③汚れがひどい場合は先に専用クリーナーで洗ってから再施工してください。
[出典: ゴアテックスの透湿性維持に最強!撥水スプレーおすすめ20選(2025-10-18)https://yamajizai.com/water-repellent-spray; GORE-TEX Blog: Wash your GORE-TEX jacket regularly(2023-07-27)https://www.gore-tex.com/en_uk/blog/wash-your-gore-tex-jacket-regularly]
Q7: 古い撥水加工がほぼ劣化している場合、再施工で「元通り」になりますか?
A7:多くは回復しますが、素材や膜の物理的損傷は復元できません。
①DWR自体は洗浄+加熱で再活性化でき、戻らない場合はスプレーやウォッシュインで再施工します。
②洗濯40°C+低温20分乾燥が回復プロセスの基準です。
③ただしフィルム(メンブレン)に穴や接着剥離があれば、再施工では防水透湿性能は完全復元しません。
[出典: ゴアテックスの透湿性維持に最強!撥水スプレーおすすめ20選(2025-10-18)https://yamajizai.com/water-repellent-spray; GORE-TEX Brand: How Do I Restore Existing DWR?(2017-01-04)https://www.gore-tex.com/en_uk/blog/restoring-water-repellency-as-good-as-new-again]
撥水スプレーを適切に選ぼう
撥水スプレーと防水スプレーはとてもよく似ているため混同して使われがちです。
ですが、厳密に言うと、これらは本質が全く異なる別物です。
具体的には、登山で使うレインウェアやトレッキングシューズなどのような透湿性が求められるアイテムに対して、
- 撥水スプレーは透湿性を維持・回復してくれる
- 防水スプレーは透湿性を台無しにしてしまう
という正反対の作用を及ぼします。
なので、先ずは、防水スプレーを除外し、撥水スプレーを的確に識別できるようになって下さい。
更には、あなたが撥水スプレーを施そうとしているアイテムに対して最適な撥水スプレーを選定して下さい。
あなたも撥水スプレーを有効に存分に活用して、レインウェアやトレッキングシューズなどの撥水性やひいては透湿性をしっかり保ち、安全に快適に山を楽しんで下さい。