盛夏の登山最盛期の晴天時のアルプスの稜線歩きに日傘の使用は効果てきめんです。
日焼け(紫外線)を防ぐことによって疲労感が軽減されるという研究データが、資生堂から発表されているそうです(Yahoo! JAPAN の Sportsnavi より)。
直射日光にさらされないように日傘で日差しを遮ることで、体感温度は感覚的に3〜5℃くらい下がるでしょうか。
炎天下で日傘をさすと明らかに涼しく感じます。
街中であろうが登山であろうが他の野外活動であろうが、女性も男性も、涼しく過ごすためにも日焼け予防にも、日傘をもっと積極的に活用して良いと思います。
一般的に登山中の傘の使用は適さないと言われていますが、状況によっては傘を使っても構わないこともあります。
具体的には片手に日傘を持って歩いても支障がない程度の歩きやすい区間で、強風が吹いていない気象状況であれば、傘を活用してもOKです。
例えば林道歩きならば、日傘をさしていて片手が使えなくても安全なはずです。
他にも例えば森林限界よりも標高が高く日差しを遮る樹木が生えていない稜線歩きでは、晴天時は強烈な日差しが直接降り注ぎ暑いです。
そして、標高が高いほど紫外線も強くなるため、日焼けによるダメージも深刻です。
このように、暑さ対策(熱中症対策)にも日焼け予防対策にも疲労の軽減にも、日傘の活用がおすすめです。
更には、雨傘としても使える晴雨兼用の日傘ならば、一品で複数の用途に活用できてより一層便利です。
街使いとして日常生活用の日傘として使い回してもOKです。
目次
- 登山用日傘の選び方(選ぶ上での注意点)
- 登山用軽量日傘おすすめ10選+1
- 登山用軽量日傘おすすめ10選+1比較表
- コスパ優先ならば。ロゴス(LOGOS):ソーラーブロック日傘 コンパクト
- 軽量性優先ならば。ダブリュピーシー(Wpc.):ゴコウ(go-koh) 50cm
- コンパクト性優先ならば。ナンガ(NANGA):コンパクトアンブレラ
- 広げると大きく、畳むとコンパクト。スノーピーク:アンブレラUL グレー
- 広げやすく畳みやすい。エバニュー(EVERNEW):U.L. All weather umbrella
- 丈夫で効果的な色使い。モンベル:サンブロックアンブレラ 55
- 日本の登山用品メーカーの軽量日傘。モンベル:トラベル サンブロックアンブレラ 50
- ハンズフリーになる別売の専用固定具あり。ゴッサマーギア(Gossamer Gear):Folding Umbrella 2.0
- ドイツの名門ブランドの折りたたみ軽量日傘。ユーロシルム(EuroSCHIRM):ライトトレックウルトラ UV
- アメリカブランドの高級品。シックスムーンデザインズ(Six Moon Designs):シルバーシャドウミニ(Silver Shadow Mini)
- 雨傘だが軽量性最強。エバニュー(EVERNEW):SL76g アンブレラ
- ハンズフリーになる傘ホルダーのおすすめ
- 山の強烈な日差しにこそ日傘の活用を
登山用日傘の選び方(選ぶ上での注意点)
軽量性
登山用の道具や装備において軽量であることは非常に有利です。
従って、可能な範囲で軽量の物を選ぶのがおすすめです。
ただし、一般的に、軽量性が高まるにつれて
- 機能や耐久性が低下する
- 価格が高くなる
という欠点を伴う傾向にあります。
従って、これらの妥協点を見付けることになります。
色とUVカット効果・遮熱効果
そもそも日傘を使わないことに比べれば、日傘を使うことでUVカット効果も遮熱効果も明らかに得られます。
ここでの話はその上での比較です。
黒色をはじめ、ネイビーやダークグリーンなどの濃い色は、紫外線を吸収しやすいため高いUVカット効果が期待でき、日焼け予防におすすめです。
白色やシルバーなどの明るい色は、太陽光を反射しやすく遮熱効果が高いため涼しく過ごせます。
紫外線対策を重視する場合は黒色、暑さ対策を重視する場合は白色やシルバーが狙い目です。
とは言え、白色でもUVカット加工が施されている物もあり、これならば紫外線対策も2〜3年程度は効果が得られます。
外側が白色やシルバー、内側が黒色ならば、両方のいいとこ取りができます。
登山用軽量日傘おすすめ10選+1
登山用品においては軽量であることは一つの有利な特長であるため、200g以下の物に絞って紹介いたします。
軽量であることが優先されているために、耐久性や頑丈さという点が多少は犠牲になっているかもしれません。
ですが、(最後の一つを除いて)日傘として十分な遮光性能やUVカット性能を備えた晴雨兼用の日傘ばかりを紹介いたします。
登山用軽量日傘おすすめ10選+1比較表
表や説明の中で使っている用語は下の図を参考にして下さい。
メーカー名: 商品名 | 重量(g) | 広げた時の 直径(cm) /長さ(cm) | 親骨の長さ(cm) ✕本数(本) | 収納サイズ | UVカット性能 |
---|---|---|---|---|---|
ロゴス(LOGOS): ソーラーブロック日傘 コンパクト | 165g | 90cm/50cm | 50cm✕6本 | 5φ✕21.5cm | 99.9%以上 |
Wpc.: ゴコウ(go-koh) 50cm | 85g | 80cm/50cm | 50cm✕5本 | 5φ✕21cm | 100% |
ナンガ(NANGA): コンパクトアンブレラ | 196g | (推定)93cm/(不明) | 52cm✕6本 | 16cm | 99.9%以上 |
スノーピーク: アンブレラUL グレー | 150g | 100cm/(不明) | 55cm✕8本 | 22cm | 90% |
エバニュー(EVERNEW): U.L. All weather umbrella | 140g | 85cm/(不明) | 53cm✕5本 | 22.5cm | 99.99% |
モンベル: サンブロックアンブレラ 55 | 200g | 98cm/(不明) | 55cm✕8本 | 27cm | 99.7% |
モンベル: トラベル サンブロックアンブレラ 50 | 130g | 88cm/(不明) | 50cm✕6本 | 26cm | 99.7% |
ゴッサマーギア(Gossamer Gear): Folding Umbrella 2.0 | 160g | 90cm/56.5cm | 50cm✕6本 | 5φ✕22cm | 99.9%以上 |
ユーロシルム(EuroSCHIRM): ライトトレックウルトラ UV | 175g | 98cm/58cm | 54cm✕6本 | 27.5cm | UPF50+ |
シックスムーンデザインズ(Six Moon Designs): シルバーシャドウミニ(Silver Shadow Mini) | 193g | 96cm/(不明) | ?cm✕8本 | 25.4cm | UPF50+ |
エバニュー(EVERNEW): SL76g アンブレラ | 76g | 83cm/(不明) | ?cm✕5本 | 22cm | 不明 |
コスパ優先ならば。
ロゴス(LOGOS):ソーラーブロック日傘 コンパクト
今回ご紹介している中で最も低価格設定の品物です。
臭いが強いという口コミも見られます。
軽量性優先ならば。
ダブリュピーシー(Wpc.):ゴコウ(go-koh) 50cm
今回ご紹介している中で最も軽量の日傘です。
広げた時の大きさ(カバーされる範囲)も最も小さいです。
コンパクト性優先ならば。
ナンガ(NANGA):コンパクトアンブレラ
今回ご紹介している中で畳んだ時の収納サイズが最も小さいです。
ブラックとシルバーの二種類のカラーバリエーションがあります。
広げると大きく、畳むとコンパクト。
スノーピーク:アンブレラUL グレー
今回ご紹介している中で広げた時の大きさが最も大きく、しかし、畳むと4番目にコンパクトで、使う場合も持ち運ぶ場合もともに有利です。
畳む時に骨を折り返すのが面倒だという口コミもあります。
広げやすく畳みやすい。
エバニュー(EVERNEW):U.L. All weather umbrella
今回ご紹介している中で唯一自動オープンボタンによりワンアクションで傘を広げることができ、閉じる時の手間もかからず、使い勝手が良いです。
風で簡単に裏返ってしまうのが難点だという口コミがあります。
丈夫で効果的な色使い。
モンベル:サンブロックアンブレラ 55
日傘としては十分軽量ですが、今回ご紹介している中で比較すると最も重いです。ですが、それは丈夫であると解釈できます。
外側は太陽光を反射するシルバー、内側は反射光を吸収する黒で、日傘として効果的な色使いがされています。
畳む時に骨を一本一本折るのが面倒だという口コミがあります。
日本の登山用品メーカーの軽量日傘。
モンベル:トラベル サンブロックアンブレラ 50
日本の登山用品メーカーが作った人気の軽量日傘です。
表面はブルーグリーン、カーキ、オレンジ、タンの四種類、裏面はいずれも黒で光を吸収し視界が見えやすいように作られています。
畳む時に骨を一本一本折るのが面倒だという口コミがあります。
ハンズフリーになる別売の専用固定具あり。
ゴッサマーギア(Gossamer Gear):Folding Umbrella 2.0
登山中は両手を自由に使えるようにしておくのに越したことはなく、今回ご紹介している中でこの製品だけがそこまで想定して、ハンズフリーになる別売の専用固定具があります。
表面はゴールドとシルバーの二種類、裏面はいずれも黒で光を吸収し視界が見えやすいように作られています。
ハンズフリーになる専用固定具(Handsfree Umbrella Clamp)
ドイツの名門ブランドの折りたたみ軽量日傘。
ユーロシルム(EuroSCHIRM):ライトトレックウルトラ UV
ドイツのEBERHARD GÖBEL社によって運営されるユーロシルム(EuroSCHIRM)ブランドの中で最軽量の折りたたみ日傘です。
今回ご紹介している中で収納サイズ(長さ)が最も長いです。
アメリカブランドの高級品。
シックスムーンデザインズ(Six Moon Designs):シルバーシャドウミニ(Silver Shadow Mini)
アメリカのオレゴン州ポートランドを拠点とするアウトドアギアブランドの軽量日傘です。
今回ご紹介している中で最も価格設定が高い品物です。
雨傘だが軽量性最強。
エバニュー(EVERNEW):SL76g アンブレラ
こちらは日傘ではなく雨傘なのである意味対象外ですが、今回ご紹介している中で最も軽量品です。
UVカット性能や遮光性能は他の日傘ほど高くないと思われますが、何も使わずに直射日光を受け続けるよりはマシです。
とにかく軽量性を追求する人にとっては選択肢の一つに加えても良いかもしれません。
ハンズフリーになる傘ホルダーのおすすめ
登山中に傘を使う前提が “傘を持っていて片手が使えなくても支障がない状況” だとしても、両手が使えるに越したことはありません。
傘をリュックサックのショルダーストラップに固定してハンズフリーで歩くことを可能にするパーツもあります。
GLIDER(グライダー):ハンズフリー 傘ホルダー
固定するリュックサックのショルダーストラップの幅や厚み、また、取り付ける傘のグリップやシャフト(中棒)の大きさや太さによっては上手く固定できず工夫する必要があるかもしれません。
山の強烈な日差しにこそ日傘の活用を
山は標高が高いため下界よりも紫外線が強いです。
強烈な紫外線から肌を守り日焼けを防ぐためにも、日傘の活用は有効です。
直射日光を遮ることによって、体感温度も下がり、熱中症の予防にもなります。
晴雨兼用の日傘ならば、雨傘としても活用できます。
今回ご紹介した軽量の日傘を活用して、快適に安全に山を楽しんで下さい。
顔の日焼け予防にはフェイスカバーの活用も有効です。
詳しくはこちらの記事をご覧下さい。