登山で使うならこのレインウェアがおすすめ! この点に着目して使える逸品を選ぼう

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登山に行く際の必須で重要な持ち物であるレインウェアは何を考慮して選べば良いでしょうか。

幾つものメーカーから数多くの商品が様々なセールスポイントをうたって出回っていますが、
どのような機能や性能がどの程度重要で必要なのか、判断が難しくて困ってしまいませんか。

欲しい機能が備わっていなかったり性能が不十分だったりすると、
使い物にならなかったり使い勝手が悪かったりで、
不快や不満を感じながら使うことにもなりかねません。
レインウェアは、また、防寒防風着という用途で使う場合もあります。

これらの点を考慮して、今回は、登山用のおすすめレインウェアをご紹介いたします。

考慮すべきポイント

これから、選ぶ際に重視すべき機能や性能などについて順番に説明させていただきます。

◎上下セパレートタイプ

最初に前提としてお伝えしておきたいことは、
今回の話で対象として取り上げるレインウェアは、上下セパレートタイプの物です。
登山で使おうと思ったら、ジャケットもパンツも両方必要です。
レインコートのように裾が長い物や、ポンチョのように裾が広がる物や
パンツが無いものは対象外です。

◎防水透湿性

レインウェアですから、雨で濡れるのを防いでくれることは当然のことですが、
登山はそれなりに激しい運動ですから汗もかきます。
レインウェアが汗を放出してくれなければ、中は結局濡れてしまい意味がありません。
雨水の侵入を防いでくれる一方で、かいた汗は放出してくれるという
無理難題を解決してくれた防水透湿性は、今では常識になっています。
登山という用途での実用に耐える性能の目安をお示しするならば、人によって見解は分かれますが、
防水性は耐水圧20,000㎜程度以上、透湿性20,000g/m2/24h程度以上、
つまりどちらも20,000(二万)程度以上あれば良いでしょう。

ここで少し申し添えておきたいことがあります。
登山というそれなりに激しい運動をすれば
雨が降っていなくても、レインウェアを着ていなくても、そもそも汗をかきます。
その、そもそもかいた汗でそれなりに濡れるという現象は起こります。
そこまではレインウェアの機能・性能とは別物だということです。
その程度の“そもそもの濡れ”は想定しておいていただきたいです。
どういうことかと言うと、レインウェアを着ていて“そもそもの濡れ”が起きたことで
レインウェアの透湿性能が不十分だとみなすのは見当違いだということです。
“そもそもの濡れ”を理由に透湿性能に濡れ衣を着せるのはおやめ下さい。

◎三層構造

レインウェアは、上で取り上げた防水透湿性素材が単体で、裁断され縫製されて、
作られている訳ではありません。
表地や裏地と貼り合されて使われています。
表地はどのレインウェアにでも有りますが、裏地は有るものと無いものがあります。
表地と防水透湿性素材を貼り合せたものは二層構造とか2レイヤーと、
表地と防水透湿性素材と裏地を貼り合せたものは三層構造とか3レイヤーと言われています。
二層構造の良い点は、裏地が無いので、その分重さが軽くなります。
三層構造の良い点は、裏地が有るので、裏地が防水透湿性素材を保護してくれて耐久性が増すことや、
肌触りが良くなることです。

登山において荷物の軽量化は考慮すべき一つの重要な要素なのですが、
レインウェアに関しては、多少の重量増というマイナスが生じても、
耐久性や肌触りの良い、裏地も付いた三層構造の物を私はお勧めいたします。

◎フードのフィット具合の調節機能

頭部を覆ってくれるフードは、顔や頭を動かしても視界を確保できるように、
頭部にピッタリとフィットさせられるように調節できると使いやすいです。
調節の必要が生じる部分は①顔面の周囲と②頭部の奥行きと③ひさしの深さの三箇所有ります。

①顔面の周囲の調節機能に関しては必須の機能ですが、
登山用のレインウェアであればどれにでも付いているように見受けられます。
③ひさしの深さの調節機能に関しては、付いているものも付いていないものも、どちらもあります。
私は登山に行く時はいつも帽子をかぶっています。
この帽子はいわゆる野球帽タイプの前方だけにつばが張り出したキャップです。
この帽子のつばで上から垂れ下がって来るフードのひさしを抑えているので、
ひさしの深さの調節機能は有っても無くても支障ありません。

それよりも、②頭部の奥行きの調節機能が付いている方がはるかに重宝します。
これも必須の機能と言えます。
ですが、②頭部の奥行きの調節機能に関しても、付いているものも付いていないものも、
どちらもあります。
フードのフィット具合を調節する時は、①顔面の周囲、②頭部の奥行き、③ひさしの深さ
の順番で行ないます。
①顔面の周囲の調節を終えた時点では、後頭部とフードの間に隙間が残っています。
②頭部の奥行きの調節機能が無く、後頭部とフードの間に隙間が残ったまま
③ひさしの深さを調節しても、後頭部とフードの間の隙間は依然として残ったままです。
後頭部とフードの間に隙間が残ったままで首を左右に捻ると、
フードは固定されたまま中の頭だけが空回りするという現象が起こります。
頭の動きにフードが付いて来てくれないのです。
そうなると、大きく首を捻った時に、捻った側の目がフードの中に隠れてしまい
視界が遮られてしまいます。
雨降りというただでさえ周囲の状況が見えづらい状況の上に、
フードで片目が隠されてしまうと更に視界が悪くなり大変危険です。
②頭部の奥行きの調節機能が無いと使い勝手が非常に悪いです。
ですから、フードのフィット具合の調節機能に関しては、
①顔面の周囲と②頭部の奥行きの最低二箇所の調節機能は必須です。
少なくともこの二箇所の調節ができる物をお勧めいたします。

フードのフィット具合の調節機能に関して、
①顔面の周囲の調節機能が付いているのは当たり前として、
②頭部の奥行きの調節機能を追加することと
③ひさしの深さの調節機能を追加することとを比較すると
前者の方が複雑であるため、手間やコストがかかることが考えられます。
ですが、それと引き換えに、視界を確保するという大切な機能が損なわれては
意味も価値もありません。

ですから、繰り返しになりますが、フードのフィット具合の調節機能に関しては、
少なくとも①顔面の周囲と②頭部の奥行きの二箇所の調節ができる物をお勧めいたします。

◎フードの収納機能

レインウェアの中には、フードが襟の中に収納できる物も、常時出たままの物も、どちらもあります。
以前は前者が多数派だったように思いますが、最近は少数派になったように思います。
このような変化の流れがあるということは、フードが常時出たままでも支障が無かったり
メリットがあったりするということなのでしょう。
後者の方が見た目がスタイリッシュだとか製造コストが安上がりだという説もあります。
ですが、使い勝手という点で見ると、私は、
前者のフードを襟の中に収納できる物をお勧めいたします。
理由は、フードが常時出たままだと、風でバタついたり何かに引っ掛かたりして邪魔くさいです。
また、フードを被る程でもない小雨の中を歩いていて途中から本降りになり
その時点でフードを被ったら、フードの中にたまっていた雨水で不快な思いをする
ということも、それまでフードを襟の中に収納しておけば避けられます。
このような理由から、フードを襟の中に収納できる物をお勧めいたします。

◎パンツ外側のスライドファスナーの長さ

山でレインパンツを履いたり脱いだりする時、靴は履いたままでします。
いちいち靴を脱いだりはしません。
山で急に雨に降られたら、一刻も早くレインウェアを身に着け、雨による濡れから身を守ります。
レインウェアを着ている必要が無くなったら、脱ぐことに無駄に時間をかけずササッと脱ぎたいはずです。
ウェアを着脱する行為を目的や楽しみにして登山に出掛けるという意見は少ないと思います。
登山の中の枝葉の要素は手短に済ませ、はやく目的地に着いて、
お気に入りの場所でゆったり過ごすことを優先したいと思います。

着脱しやすいことの利点は、それに要する時間的な要素だけではありません。
着脱しやすければ、着脱時に、靴に付いている泥等でウェアを汚してしまうことも避けられます。
汚れは見た目が悪いだけでなく、放置しておくと防水透湿性能や耐久性の低下につながります。
メンテナンスに余計な手間がかかります。
汚さないに越したことはありません。

パンツ外側のスライドファスナーが裾からどこまで上に開けられるかが、
パンツの着脱のしやすさを左右します。
着脱のしやすさだけで言うなら、裾から腰まで全開になれば申し分ありません。
ですが、防水機能との兼ね合いや製造コスト等、メーカーの考え方や事情もあるでしょうから、
どの製品も、裾から腰まで全開になる訳ではありません。
裾から、せめて膝上まで開けられる物を選びたいです。

◎雨具以外の用途

雨が降っていない時はレインウェアを着てはいけない、という決まりはありません。
確かに山の天気は変わりやすいですし、山へ行くからには
レインウェアは当然持って行く物の一つです。
このことを否定しているのではありません。
レインウェアのプラスアルファの用途としての話です。
実際、入山から下山まで全く雨に降られることなく済ませられた、ということは起こり得ます。
結果論として、雨具は必要無かったということは有り得ます。
ですが、標高が変われば、或いは一日の中で朝夕と昼中とで、気温は変動しますし、
止まっている時と動いている時で、また道の傾斜の緩急によっても発熱量は変わります。
このような変化を服装で調節して対応するということは、天候に関わらず、
登山に行く時は必ず起こります。
そんな時にレインウェアを活用することもあります。

せっかく持って行くのですから、有効に活用しない手はありません。
少し乱暴な言い方をするならば、「レインウェアは雨具にもなる防寒防風着だ。」
という認識を持っていても良いかもしれません。
雨が降っていなくても、風が強い場面でレインウェアを羽織ったり、
更には、内側にフリースを着てその上にレインウェアをアウターとして重ね着する
という使い方もします。
少々の雪山なら、アウターをレインウェアで代用することもあります。
このような使い方も考慮して選ぶと良いと思います。

もう少し具体的な話を次でします。

◎サイズ

結論を先に言うと、少しゆったり目のサイズが良いです。
小さめの、ピチピチで体が締め付けられる様だと動きづらいです。
先程、「雨具以外の用途」でお話ししたように、中に何か着ることも想定しておくべきです。
ですから、少しゆったり目のサイズの物を選ぶことをお勧めいたします。

◎色

人によって好みも違いますし、そこまで口出しされたくないと思うかもしれませんが、
赤やオレンジや黄色と言った暖色系の視認性の良い色がお勧めです。

黒い雲の下や、陽が射していなかったり、雨や雪が降る中のような
非常時や悪条件の状況でも見付けてもらいやすいことも有用な機能の一つです。
このような要素との両立は難しいかもしれませんが、街中でも着られるデザインなら尚良いです。
山で使えるレベルの機能や性能を持つ物であれば、下界や街中でも十分な働きをしてくれます。
登山用品を登山以外の用途で使ってはいけない、という決まりもありませんから。

お勧めの商品紹介

先に述べた機能や性能や条件で絞り込んで行くと、
モンベル社製のレインダンサーか
ザ・ノースフェイス社製のレインテックスがお勧めです。

モンベルのレインダンサーは、防水透湿性や使い勝手の良さなど、
優れた機能をバランスよく備えたスタンダードモデルの定番で人気の商品です。
ややゆとりのあるシルエットなので、厚みのある中間着の上にも着用しやすくなっています。
ゴアテックスを使用したモデルとしては、最もリーズナブルな価格になっています。

ノースフェイスのレインテックスは軽さと堅牢さの機能が高いバランスで融合したレインウェアであり、
なおかつ、レインウエアの枠にとらわれない防寒防風シェルとしての活用までも考慮に入れています。
日常でも使いやすいカラーバリエーションになっていて、色柄やデザインにもこだわるなら、
こちらの方が気に入った商品が見付けやすいかもしれません。

結論

私のイチオシはモンベルのレインダンサーです。

レインウェアに要求される必要かつ十分な機能や性能を有した逸品であり
定番で人気の商品であることもうなづけます。

この記事を書いた人

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丹羽 英之

登山歴は20年以上。山岳展望や花(高山植物)を見ることが好きで、北アルプスの雲ノ平周辺によく行きます。一人で山に登ることが多く、気ままに山道を歩き、心の癒やしやリフレッシュをすることも登山の目的の一つです。

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