登山用行動着(ミドルレイヤー)に適した長袖シャツおすすめ11選!初心者でも失敗しない選び方とともに適用範囲や目的別に紹介!

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登山用長袖シャツは暑さにも寒さにも対処できることを想定して作られている優れ物です。

登山をするとなると、大量の汗をかきそうだけど、山の上は寒そうだし、どんな服装が適するか想像が付かずお困りのあなたの悩みを登山用長袖シャツは解決してくれます。

出典:写真AC

今回は、行動着(ミドルレイヤー)という用途で使うことを想定した登山用長袖シャツのおすすめ品を目的や使用場面別に紹介し、合わせて、その理由や選ぶ際に考慮すべきことも登山初心者にもわかりやすく解説いたします。

目次

登山用長袖シャツの4つの特長、役割およびメリット

① 吸汗速乾性

登山用シャツならば吸汗速乾性は必ず備わっており、大前提の機能とも言えます。

吸汗速乾性とは、生地が、かいた汗を素早く吸い取り(吸汗性)、かつ、速やかに乾く(速乾性)二つの性質を併せ持つことを意味します。

吸汗性と速乾性のどちらか一方だけでは不十分で、両方が揃って初めて、安全かつ快適に登山ができます。

② 体温調節(通気性と保温性)

前開きで長袖の登山用シャツは、暑い時に熱を逃がすこと(通気性)と、寒い時に保温すること(保温性)の、どちらにも対応可能です。

例えば、暑い時は前を開けたり袖をまくったりと、逆に、寒い時は前を閉じたり袖をのばしたりと、体温調節をするための多様な使い方ができます。

登山用長袖シャツは、暑さ寒さの体感的な変動幅が非常に大きい登山の色々な場面に多様に対応して快適に登山ができます。

③ 肌を保護する

③-1 日焼けを防ぐ

一般的に、標高が1,000m高くなると紫外線(UV)は約10%強まると言われています。

長袖シャツならば、袖をのばすことで腕が、襟付きならば襟を立てることで首元が、日焼けから保護されます。

紫外線カット機能が付加された生地であれば一層効果的ですが、そうじゃない普通の生地だとしても、肌が覆われてさえいれば日焼けを十分に防げます。

③-2 ケガを防ぐ

登山で歩く道は街中の様には整備されてないので、道に張り出した植物や岩などで擦ったり、過って転んだりしてケガをする恐れもあります。

そんな時に肌が覆われていればケガを防ぐこともできます。

③-3 虫刺されを防ぐ

山にも虫はいます。

肌が覆われていれば、同様に、虫刺されを防ぐこともできます。

防虫加工された生地が使われているとより一層効果的です。

④ おしゃれも楽しめるデザイン

登山用シャツは、優れた機能性だけでなく、多彩なデザイン性も兼ね備えており、様々なシーンで活用できます。

チェック柄をはじめ、ボーダー柄やプリント柄、無地やメーカー独自の色使いなど、バリエーションも豊富です。

登山はもちろん、他のアウトドアや旅行、さらには下山後や街での普段使いまで、幅広いシーンで活用できます。

登山に適した長袖シャツの選び方

ここでは、行動着(ミドルレイヤー)という位置付けの登山用長袖シャツの選び方をご説明いたします。

登山中のすべての場面にこれ一枚で対処する訳ではなく、インナー(肌着)や防寒着やアウター(レインウェア)等と組み合わせて使うことで、全体として有効に機能させます。

そのために、特に吸汗速乾性は、必須で最低限の前提条件です。

この大前提を踏まえ、安全に快適に登山するために最適なシャツ選びのポイントを、初心者にもわかりやすく順を追って解説していきます。

必須条件「吸汗速乾性」のある素材を選ぶ

行動着(ミドルレイヤー)としての登山用シャツに最も重要な吸汗速乾性があるかどうかは使われている素材で判断できます。

以下の素材が使われている物の中からお選び下さい。

  • 化学繊維(ポリエステルナイロン
     → 速乾性に非常に優れ、登山用シャツの主流素材です。
  • ウール(特にメリノウール
     → 十分な速乾性が有り、濡れても冷えにくく、抗菌防臭性、調湿性(吸放湿性)、撥水性、防汚性などの特性も備えています。
  • 化学繊維とウールの混紡素材
     → 化学繊維とウールの両者の特性が合わさった素材で、速乾性も当然有ります。

複数の適した素材の中から何を選べばよいかは、抗菌防臭性を重視するならば素材にウールが含まれている物も選択肢の一つになりますが、他の特性は素材による影響は小さいです。

もしも最初の一枚を選ぶのであれば、速乾性を最優先して化学繊維素材の物がおすすめです。

【要注意!】登山用シャツに「綿(木綿、コットン)」素材は絶対にNG!

一方、次の素材は適しません。

  • 綿(木綿、コットン)
     → 速乾性が無い上に濡れると保温性も無くなるため、登山用としては絶対に避けて下さい。

春・夏・秋・冬、季節に合わせた登山用長袖シャツの選び方

登山する際に気温が変動する要因は、登山する季節の他に登る山の標高も挙げられますから、これらの組み合わせを基に適する物を選びます。

実は、行動着(ミドルレイヤー)として使う登山用長袖シャツに限って言えば、速乾性のある素材で出来てさえいれば、春・夏・秋・冬の季節にも登る山の標高にも関係なく、一枚で万事まかなえます。

これだけでは寒い季節や標高の高い山に行く場合は、以下の方法のどちらか、あるいは両方で対処します。

  • インナー(肌着)に保温性がより高い物を着る。
  • 防寒着やアウター(レインウェア)を重ね着する。

逆に、夏の低山に登るような、これでは暑い場合は次のように対処します。

行動着兼用のインナー(肌着)一枚で過ごす。

前開きの仕様および被りタイプとの違い

登山用長袖シャツを選ぶなら、前を全開・部分開放・全閉と自在に調節できる前開きタイプの物がおすすめです。

理由は、前開きタイプならば、暑い時に開けて通気性を高めることから寒い時に閉じて保温性を高めることまで細かく体温調節しやすいからです。

前開きがスライドファスナー仕様やスナップボタン仕様の物はグローブをはめたままでも開閉できるでしょうが、普通のボタン仕様の物はグローブをはめたまま開閉するのは難しいかもしれません。

被りタイプのシャツは構造がシンプルなのが利点ですが、細かく体温調節するには不向きです。

ストレッチ性の有無およびフィット感(サイズ感)

生地にストレッチ性が有るか無いかで大きく異なるのはシャツの着心地で、以下のように異なります。

  • ストレッチ性有り:体にフィットした着心地
  • ストレッチ性無し:ゆったりした着心地

ストレッチ性が有るか無いかで、動きやすさは大差ありません

と言うのは、ストレッチ性が無い物はゆとりを設けることによって動きづらさを解消しているのに対して、ストレッチ性が有る物はそのゆとりを減らしても動きやすさが確保できるからです。

サイズ表示では、ゆとり及びストレッチ性の有無も加味して適した人の体格が表示されていますので、大き過ぎず小さ過ぎず、丁度よいサイズの物をお選び下さい。

もしも製品の実寸法しか表示されていないならば、ゆとりがあるサイズの物をお選び下さい。

その他有用な機能・仕様

登山用シャツは、吸汗速乾性だけでなく、以下の有用な機能や仕様も合わせ持った製品が売り出されています。

  • UVカット
  • 抗菌防臭性
  • 防虫性
  • ベンチレーション
  • 軽量性
  • ポケット

以下を参考にして、あなたが計画している登山の状況や目的に合う適した物を選んで下さい。

UVカット

一年の中でも夏季(6〜8月)は紫外線(UV)が最も強いですし、標高が1,000m高くなると紫外線は約10%強まると言われています。

単なる生地でもそれなりにUVカット効果はありますが、日焼けから肌をより確実に守りたい人はUVカット性能が強化されている物の方が安心です。

抗菌防臭性

複数日程の登山を計画していたり、汗っかきの人には、抗菌防臭性がある物がおすすめです。

メリノウールが使われていれば、100%ならばもちろん、混紡でも素材に抗菌防臭性が元々備わっているため、出来上がったシャツにも抗菌防臭性があります。

化学繊維素材でも、抗菌防臭加工されている物は臭いの発生を抑える効果があります。

防虫性

虫の多い地域・時季に登山に行くなら、防虫加工された登山用シャツが役に立ちます。

ベンチレーション

前開きタイプのシャツならば前を開くことによってもベンチレーション効果が得られますが、ここで言うベンチレーションは、前以外に通気口が設けられている物を指します。

脇や背中にベンチレーションが設けられている登山用シャツもあり、ここから熱や汗を素早く逃がすことができます。

軽量性

軽い(軽量性が高い)方が着ていて楽ですし、着替えとして持ち運ぶ場合も有利です。

また、生地の軽量性が高いと通気性も高くなるため、暑い場面メインで着る人にとっては有利です。

一方、生地の軽量性が高いと保温性は低くなるため、高山(こうざん)や春・秋のような気温が低い場面でも幅広く着たい人は軽量性にこだわりすぎない方が良いです。

ポケット

よく使う小物をすぐに取り出せる所に収納可能なポケットを気にする人は要チェックです。

登山用長袖シャツおすすめ11選比較表

今回ご紹介する11商品はどれも化学繊維素材またはメリノウール素材、あるいはこれらの混紡素材から成り、登山用長袖シャツにおいて必須の前提条件である吸汗速乾性があるものばかりを厳選いたしました。

最後の二つは、厳密にはベースレイヤーですが、一枚で「行動着」兼用で使われることも実際にはよくありますので、今回のおすすめ品の選択肢に組み込みました。

メーカー名:
商品名
主要素材前開きの仕様UV















参考重量
ミレー:
アルピ シャツ II ロングスリーブ
ポリエステルボタン188g
マウンテンハードウェア:
キャニオンロングスリーブシャツ
ポリエステルボタン209g
ザ・ノース・フェイス:
ハイカーズシャツ
ナイロンスナップボタン不明
ミレー:
インセクト バリヤー チェックシャツ ロングスリーブ
ポリエステルスナップボタン216g
フォックスファイヤー:
スコーロン ウィンドパスフルZIP
ポリエステルスライドファスナー210g
ミズノ:
マジックドライ長袖トレイルシャツ
ポリエステルボタン195g
ファイントラック:
ドラウトセンサージャケット
ポリエステルスライドファスナー245g
モンベル:
メリノウールライトロングスリーブシャツ
メリノウール混紡ボタン221g
山と道:
Merino Shirt
メリノウールスナップボタン221g
モンベル:
ウィックロン ZEO ロングスリーブ ジップシャツ
ポリエステル(被り)165g
スマートウール:
クラシックサーマルメリノ ベースレイヤー1/4ジップ
メリノウール(被り)298g
表の中で「+」印はその機能や性能や仕様が付加あるいは強化されていることを、空欄はそうではないことを意味します。
例えばUVカット機能はどんな生地でもそれなりにありますが、「+」印の物はUVカット性能が強化されていることを意味します。
同様に、例えばベンチレーションは前を開くことでもその効果が得られますが、ここでは前以外にベンチレーションが設けられている物を「+」印で表しています。
抗菌防臭性は、メリノウールには元々備わっている機能なので、メリノウール素材の物は「◯」印で表し、化学繊維に抗菌防臭性が付加された物は「+」印で表しています。

 

夏の登山シーズン中心に使うのに適したおすすめ5選

梅雨明け後の7月下旬~8月下旬は登山の最盛期です。

とりあえずこの期間の登山に役立てばそれで済むならば、あるいは、最初の一枚を選ぶならば、ここでご紹介する5つがおすすめです。

どれも吸汗速乾性に優れた化学繊維100%の物ばかりです。

登山に今後何度も行かないかもしれないとして、夏の普段着としても重宝します。

ミレー:
アルピ シャツ II ロングスリーブ

吸汗速乾性はもちろん、メッシュ生地で出来ており通気性軽量性も優れるため、盛夏の登山だけでなく日常にも使えます。

メンズ

レディース

マウンテンハードウェア:
キャニオンロングスリーブシャツ

吸汗速乾性に優れるのはもちろんのこと、UVカット性能が高められ、軽量性に優れ、背中や脇にベンチレーションも設けられているため、日焼け予防も軽量性も通気性も、どれもお望みの人におすすめです。

メンズ

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レディース

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ザ・ノース・フェイス:
ハイカーズシャツ

吸汗速乾性に優れるのはもちろんのこと、抗菌防臭性が付加され、軽量性通気性も特長の一つであるため、複数日程の登山から普段使いまで幅広く活用できます。

メンズ

レディース

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ミレー:
インセクト バリヤー チェックシャツ ロングスリーブ

吸汗速乾性に優れるのはもちろんのこと、防虫性が付加され、UVカット性能が高められているため、虫刺されや日焼けを防ぐことを重視する人におすすめです。

備考:次のフォックスファイヤー スコーロン ウィンドパスフルZIPとの主な違いは、前開きがスナップボタン仕様である点です。

メンズ

レディース

フォックスファイヤー:
スコーロン ウィンドパスフルZIP

吸汗速乾性に優れるのはもちろんのこと、防虫性が付加され、UVカット性能が高められているため、虫刺されや日焼けを防ぐことを重視する人におすすめです。

備考:前のミレー インセクト バリヤー チェックシャツ ロングスリーブとの主な違いは、前開きがスライドファスナー仕様である点です。

メンズ

レディース

夏だけでなく春や秋の登山にも幅広く使えるおすすめ4選

夏の登山最盛期だけでなく、秋に紅葉や、春に花や新緑なども見に登山に行くかもしれないならば、ここでご紹介する4つがおすすめです。

春・夏・秋の3シーズン使えるように、通気性も保温性もバランスよく備わっています。

化学繊維100%の物も、メリノウール100%の物も、両者の混紡も、どれもあります。

ミズノ:
マジックドライ長袖トレイルシャツ

吸汗速乾性に優れるのはもちろんのこと、状況に応じて通気性も適度な保温性もどちらも得られるように作られているため、冬の高山(こうざん)を除きいつでもどこでも使える一着をお求めの人におすすめです。

備考:素材はポリエステル100%で、前開きの仕様は単なるボタン開閉式です。

メンズ

レディース

ファイントラック:
ドラウトセンサージャケット

吸汗速乾性に優れるのはもちろんのこと、抗菌防臭性や両脇のベンチレーションも適度な保温性もあるため、冬の高山(こうざん)を除きいつでもどこでも使える一着であり機能性が充実した物をお望みの人におすすめです。

備考:素材はポリエステル100%で、前開きの仕様はスライドファスナー開閉式です。

メンズ

レディース

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finetrack(ファイントラック)
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モンベル:
メリノウールライトロングスリーブシャツ

吸汗速乾性があるのはもちろんのこと、抗菌防臭性も適度な保温性もあるため、冬の高山(こうざん)を除きいつでもどこでも使える一着であり抗菌防臭性もお望みの人におすすめです。

備考:素材はメリノウール混紡で、前開きの仕様は単なるボタン開閉式です。

メンズ

レディース

山と道:
Merino Shirt

吸汗速乾性があるのはもちろんのこと、通気性も適度な保温性抗菌防臭性も備わっているため、冬の高山(こうざん)を除きいつでもどこでも使える一着であり機能性が充実した物をお望みの人におすすめです。

備考:素材はメリノウール100%で、前開きの仕様はスナップボタン開閉式です。

ユニセックス

肌着兼用の行動着として活用可能なおすすめ2選

例えば夏の低山登山のような、服装の保温性を考える必要がほとんどなく、汗対策メインで考えれば良い場合は、重ね着せず、一枚だけで行動するという選択もありです。

ここでご紹介する2つは、厳密に言うとミドルレイヤーではありませんが、肌着を行動着と兼用しても構いません。

モンベル:
ウイックロン ZEO ロングスリーブ ジップシャツ

吸汗速乾性に優れるのはもちろんのこと、UVカット性能が高められ、通気性に優れるため、夏の低山など一枚で肌着兼用の行動着として活用できる物をお求めで日焼け予防を重視する人におすすめです。

備考:素材はポリエステル100%で、被り仕様です。

メンズ

レディース

スマートウール:
クラシックサーマルメリノ ベースレイヤー1/4ジップ

吸汗速乾性があるのはもちろんのこと、抗菌防臭性が備わっているため、夏の低山など一枚で肌着兼用の行動着として活用できる物をお求めで抗菌防臭性を重視する人におすすめです。

備考:素材はメリノウール100%で、被り仕様です。

メンズ

レディース

登山用長袖シャツで安全・快適な登山を

出典:イラストAC

登山をすれば、日常よりもはるかに暑い状況にも寒い状況にも身を置く可能性があります。

登山用長袖シャツは、暑さ・寒さに幅広く対処できるだけでなく、汗を上手に処理し、肌の保護にも威力を発揮する、高機能・高性能な登山の必需品です。

そんな登山用長袖シャツを着て、あなたも安全に快適に山を楽しんで下さい。

この記事を書いた人

Picture of 丹羽 英之

丹羽 英之

登山歴は20年以上。山岳展望や花(高山植物)を見ることが好きで、北アルプスの雲ノ平周辺によく行きます。一人で山に登ることが多く、気ままに山道を歩き、心の癒やしやリフレッシュをすることも登山の目的の一つです。

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